ある程度弾き語り演奏に自信が付いてくると、自分のオリジナル曲やカバー曲を、ネット等で公開できるクオリティで録音したいなと思っている方は多いと思います。願わくはダウンロードやCDで配布したい!って思うのは、自信が付いてきた証拠!!素晴らしいことです^^
レコーディング・スタジオ(ライブハウスでも録ってくれるところは多いですよ)や、録音経験のある音楽仲間に頼むのも手ですが、昨今は宅録ブーム!
自分でも宅録にチャレンジしたい!と機材を物色してみるものの、何をそろえたらいいかわからない。そんなあなたに、弾き語りの宅録に必要な機材の解説と、おすすめの録音機材を紹介します。
それでは、弾き語りレコーディング(宅録)に必要な機材を確認しましょう。
▼目次
レコーディング用パソコン
PCで録音する場合、PCのスペック(仕様)がかなり重要になります。
古いPCのように性能が足りないと録音中に止まったり、止まらないまでも音がプツプツ切れて録音されていたりします。またリバーブ等のエフェクター処理が非常に重くなります。(PCレコーディングではエフェクターは録音した後に自分で好みの量かけることが多いのです)
PCもMacかWindowsかで、周辺機器(これから説明するオーディオインターフェース等)や録音用ソフトの選択肢が変わってきます。
一昔前は、ミュージシャンやイラストレータはMacという神話がありましたが、今はどちらが優れているという時代では無いので、使い慣れているOS(Mac or Win)でいいと思います。ちなみに僕はWindowsをずっと使っています。確かに、Macには憧れました。スタバでMacってね(笑
僕はプログラミングにしかMacを使っていませんので、下記で紹介するレコーディングPCはWindows機のみで話を進めます。
PCのスペック(仕様)が大事と書きましたが、どういったPCを選べばいいんでしょう?最近ではレコーディング用にチューンナップされたPCも発売されています。手ごろな価格のラインナップも増えてきました(と言ってもサクッと買える価格ではないですが・・・)
ただ今回はあくまでも「弾き語りの宅録」がメインのレコーディング環境ですので、モンスターマシンを用意する必要は全くありません。レコーディングソフトが快適に動作し、容量不足に陥らないスペックのものを用意すれば良いでしょう。下記でおすすめPCを紹介しますね。
レコーディング用パソコンを購入する上で悩めるポイントは「デスクトップPCか、ノートPCか」という部分ですね。デスクトップ、ノート双方にメリットがありますので併せて紹介します。
デスクトップPCのメリット
デスクトップPCは内部パーツを交換、追加できるという利点があります。CPUのパワーが足りないと思えば、スペックアップできますし、メモリやHDDを増やしたりということが容易です。場所は取りますが、拡張性、メンテナンス性を考えるとデスクトップPCの方がレコーディングに向いているでしょう。「動画編集もしたいのでビデオカードを追加する」といった拡張性が高いです。
また、金額的にも同じ性能ならノートPCより安くなるケースが多いです。
ノートPCのメリット
ノートPCでももちろんレコーディングできます。ノートPCの最大のメリットは機動性でしょう。持ち運んで外でレコーディング、なんてこともできます。最近のノートPCはレコーディングに耐えうるスペックで安いものも増えてきました。Windows PCはデザインこそいただけないものが多いですが、スペック重視なら10万円前後で良いものが買える時代になりました。ノートPCは、メモリを増やしたりハードディスクを増やしたり、といったことが苦手ですが、省スペースにもなり、おすすめします。
僕自身もデスクトップPCでのレコーディング環境からノートPCに乗り換えました。
長い目で、レコーディング環境を構築することを考えるとデスクトップPCがおすすめですが、そこはあなたの環境に応じて選んでいきましょう!
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
おすすめ デスクトップパソコン①
BTOパソコンメーカーのパソコン工房が販売してるiiyamaブランドのクリエイター向けPCです。これだけのスペックがあれば3~5年は現役でレコーディングできるでしょう!という内容です。
税込み10万円超えてくるので、予算をしっかり組める方向けですが、PCスペックは本当に精査して選ばないと後で泣くことになります。後々、レコーディングでやりたいことが増えることを想定して(打ち込みや、複数人での同時録音等)選ばれることをおすすめします。
PC本体のみの紹介です(モニタ等は別売りですが同時購入可能です)
パソコン工房 ノートパソコン
パソコン工房のデコーディング用にチューンナップされたノートPCシリーズです。
このPCの素晴らしいとこは、第8世代の最新CPU Core i5搭載&SSD+M.2 SSD搭載というところです。特にSSDとM.2 SSD搭載ということで、スピード面におけるパフォーマンスは非常に高いですね。M.2 SSDというストレージはSSDよりさらに高速に動作します。各種プラグインの読み込みや、大きなファイルの書き込みなどでイライラすることもありません。まさにPCレコーディングのことを考えられたスペックですね。
今お持ちのPCをレコーディングに使いたい場合は、下記の推奨スペックを参考にしてください。
◆Windows PC推奨スペック(2020.3現在)
- Windows 10 64bit
- CPU:2.6GHz以上
- HDDの空き:100GB以上
- SSD搭載
- メインメモリ:8GB以上
上記に当てはまっていないとレコーディングできないわけではありませんが、”快適に弾き語りをレコーディングするには、最低限これくらいは欲しい”という僕の考えるスペックです。また現在のレコーディング周りのソフトウェアはインターネット接続が必須ですね(ライセンス認証のためです)
細かいことを言うと、Windowsが32bitか64bitか、またデスクトップPCかノートPCかでこれからの選択肢(ソフトやインターフェース)が変わってきますが、まずは手持ちのPCの簡単なチェックから。
オーディオ・インターフェース
オーディオ・インターフェースとはマイクの音をPCに録音するための接続機器です。よく、”音の出入り口”という言い方をされます。
オーディオ・インターフェースを介してマイクやギター・キーボードといった楽器を繋ぎ録音、そしてオーディオ・インターフェースを介してPCに録音した音を出力します。音の録音&再生ですので音の出入り口なのですね!
オーディオ・インターフェースは非常に多くのメーカーと種類がありますが、最近のPCならばUSBで接続するタイプで問題ないでしょう。
用途は弾き語りのレコーディングですので、エントリーモデルで十分かと思います。エントリーモデルと言っても、入力数や機能をプロ用機より絞ってあるだけで、一般レベルのCDの制作やダウンロード向けの音源製作には全く問題ありません。
エントリーモデルの価格帯(1~2万円代)ではどのメーカーを選んでも性能的に大差ありません。自分のレコーディング構想に必要な機能を有してるかどうかで判断してください。
以下に紹介するモデルは
- ファンタム電源搭載
- 解像度 24bit/92kHz以上
- Mac/Win両対応
- USB接続
- マイク入力2チャンネル以上
- 価格3万円未満
という基準で選定しています。
こちらの記事もご参考に♪
➡「レコーディング時の周波数とビットレートどっちも高いほど音がいいの?」
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
1.ZOOM(ズーム)
マイク入力2チャンネル仕様のUAC-2(USB3.0対応)がエントリーモデルです。UAC-2の凄さについてはDAW・DTMライターの藤本健先生が記事にされていますので、ぜひご覧ください。
ギターエフェクターやライブ録音向けのハンディビデオなど、かゆいところに手が届く信頼できるメーカーですね。僕もZOOM製品は大好きで、ICレコーダーや、ハンディビデオ等愛用しています。
ZOOMのオーディオ・インターフェースは、昔から宅録やられてるようなミュージシャンには敬遠されそうですが、いち早くUSB3.0規格を導入する等、新しいテクノロジーを意欲的に取り込むガッツのあるところが好きです。
2.FOCUSRITE(フォーカスライト)
イギリスの老舗音響機器メーカー。
マイクプリアンプ(簡単に言うと音の増幅器)に定評のあるメーカーで、オーディオ・インターフェースにもマイクプリアンプで培ってきた技術が注ぎ込まれています。。。。という謳い文句につられて僕も使っています。デザインもかっこいいんですよねぇFOCUSRITEは。
僕が使用しているモデルはFireWire接続で既に廃版のモデルですが、USB接続ならばこちらがおすすめ↓。
マイク2チャンネル仕様 Scarlett 2i2 G2(2out)、Scarlett 2i4 G2(4out)、Scarlett 6i6 G2(6out)と出力数の違いで多種ありますが、ヘッドフォンで使う場合はScarlett 2i2 G2で十分です。
ただ、自分以外のプレーヤーと録音する場合や、誰かの録音を手伝ってあげた場合等にScarlett 6i6 G2だとヘッドフォン出力が2つありますので、自分と別にもうひとり同時に録音した音をモニターすることが可能となります。この機能は便利!!
3.STEINBERG ( スタインバーグ )
STEINBERGはドイツの音響機器&ソフトウェアメーカーです。音響の規格を策定する等、業界のスタンダードを作ってきた会社と言えます。
技術力、デザイン、価格、どれも魅力なため、とても人気の高いメーカーです。動作が安定しているのも選ばれる理由でしょうね^^
マイク入力2チャンネル仕様 UR22mkII、4チャンネルならUR44(DSP内蔵)というモデルがあります。
UR22mkIIはUSBバスパワーに対応していますので、PC等のUSB端子から電源供給ができます。ノートPCでモバイル環境でレコーディングしようと思っている方にはうれしい機能ですね。
またUR44はDSP内蔵です。DPSが内蔵されていると、オーディオ・インターフェース側でエフェクターをかけてPCに送ることができます。
レコーディング時、通常は録音したものに後からエフェクターをかけますが、ツイキャスやニコ生のような配信でリバーブ(エコー)をかけて放送したいときなどはこのDSP内蔵だとうれしいですね。
(DSP内蔵モデルには2チャンネル仕様のUR242というモデルもあります)
オーディオ・インターフェースを選ぶ時の注意点として以下のことに注意してください。
同時に録音するマイクの本数分の入力が可能か
ギターと歌、同時に録音する場合、通常は歌に1本、ギターに1~2本のマイクを使います。最低でも2チャンネル仕様(2本のマイクが同時に録音できる)のタイプを選びましょう。
パーカッションプレーヤーと弾き語りを「せーの」で一緒に録音するケースを想定するならば、マイクが5~8本ほど入力できる機種が必要になりますが、通常のレコーディングは楽器と歌は別々に録音してそれをミックスするので、2チャンネルあれば事足ります。
僕は8チャンネル仕様のオーディオ・インターフェースを使っていますが、マイクを8本も使ったことありませんので無駄に高い買い物だったと後悔してます・・・orz
DAW(録音ソフト)
次はDAWと言われる録音用ソフトの用意です。DAWはPCにインストールして使いますが、このDAWをいかに使いこなすか(すべての機能を熟知する必要あありません、自分のやりたいことにスムーズにアクセスできるかが重要です)で、宅録ライフは天国にも地獄にもなります。
DAWはデジタル・オーディオ・ワークステーションと言って、PC上で録音・編集・ミキシング(音量バランスの調整等)・マスタリング(音圧の調整)ができるレコーディングの統合的なソフトのことです。
様々なメーカーから発売されていますが、どのメーカーも特色はあるものの、できることの差はほとんどありませんので、下記に紹介するメジャーなDAWから選択すれば、弾き語りをレコーディングするにあたり、後々困ることは無いと言えるでしょう。
※オーディオインターフェースを購入するとDAWソフトの機能制限版が無料でついてくるケースがあります。機能制限版と言っても、内容は様々ですが、PCレコーディングを体験してみるには十分なバージョンです。これで満足できれば、下記に紹介する本気のDAWソフトは必要ありません。
DAWソフトがバンドルされているかは、購入前によくチェックしてください。
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
1.Cubase(キューベース)
王道中の王道ソフトです。
Cubaseユーザーは非常に多く僕も一番最初に導入したDAWはCubaseでした。ユーザーの多いソフトはネット上のコミュニティ(掲示板等)で情報交換が盛んなため、困ったときに情報が探しやすいという利点があります。アップグレードも頻度が高く、更新していけばこの先ずっと使えるソフトです。
最新のCubaseにはPRO、Artist、Elementsと3つのラインナップがありますが、弾き語りレコーディングにおいては一番安いElementsで十分でしょう。
今後、バンド録音や、他人のレコーディングを請け負いたいという方は性能的にArtist以上のバージョンをおすすめします。各ラインナップの性能差はこ公式サイトの情報が参考になります。
※CubaseはMac、Windowsどちらでも使用可能です。
※動作環境(お持ちのPCで動くかどうか)は事前に必ず確認してくださいね!!商品ページの説明欄に載っています。
2.Studio One(スタジオ・ワン)
数年前にフッと現れたStudio One。
初代のStudio Oneはそれほど他のDAWを脅かすほどは支持されていなかった気がしますが、2020年現在の最新バージョンは「4」。巷ではかなり評判がいいみたいですね。僕が今使っているDAWもStudio Oneです。以前はSonarというDAWを使っていましたが、Sonarが開発・販売終了となり乗り換えました。Studio One、まだ使いこなせていませんが、非常に動作の軽い印象があります。5台までのPCにインストールできるフレキシブルさも良いですね!
Studio OneにはProfessional、Artistといった種類があり、Artistがエントリーモデル(と言ってもかなり高機能ですが)になっています。
”他のDAWより音がいい”なんてレビューを見ますが、これは使う機材との相性等もありますので、真偽のほどはわかりかねます。しかし、メーカーによって音を録音・再生するロジックや回路は変わってきますので、当然音の違いはあるでしょうね。
※Studio OneはMac、Windowsどちらでも使用可能です。
※購入前にお使いのPCでの動作環境を必ず確認してください。
3.その他
上記2ソフトの他にも、業界標準と言われるprotoolsや、Ableton Live、REASON、ACID等々、Windowsに対応したDAWの括りで紹介されるソフトは多数ありますが、こと弾き語りレコーディングにおいては、名前だけ知っていれば良いでしょう(笑
この先、ダンストラックのような打ち込みもしたい!なんて状況が出てくれば、それに特化したREASON(←好きです^^)のようなソフトもありますし、上記CubaseやStudio Oneでも打ち込みはできます。いろんなソフトがありますが、とにかく自分の使いたいように使えることが一番重要です。どんなソフトでも極めれば、表現の幅が広がりますよ!
コンデンサマイク
アコースティックギターや、ボーカル等をより生々しく録音するために、レコーディングではほとんどの場合「コンデンサマイク」と言われる種類のマイクを使います。
ライブ等で主に使われる”ダイナミックマイク”とコンデンサマイクの違いは、こちらのサイトが非常に参考になりますので覗いてみて下さい。扱いがデリケートなコンデンサマイクの注意点等やファンタム電源のことも学べます。(湿気・衝撃に弱い点が、コンデンサマイクの扱いづらさです)
コンデンサマイクには「ボーカル専用」、「楽器専用」のように録音物を選ぶタイプと、ボーカールにも楽器にも対応したオールラウンドなタイプがあります。昨今のコンデンサマイクは購入しやすい価格のものが出てきているとはいえ、専用タイプを選択するとお金がいくらあっても足りません。
宅録での弾き語り録音に関しては、ボーカル&楽器に対応したオールラウンドなマイクで問題ありませんので紹介します。
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
1.RODE(ロード)/NT1-A
動画サイトの「歌ってみた」系のミュージシャンに人気のマイクです。
僕も持っていますが、価格、デザイン、ノイズの少なさ、どれを取っても申し分のない1本。ノイズの少なさはコンデンサマイクの生命線ですが、低価格のコンデンサマイクから乗り換えた時などは感動モノの低ノイズです。
音質に関しては「クリア」だと言われていますが、マイク(メーカー)によってより味付けの無いフラットな音色を目指すモデルと、メーカーの個性を音色に反映するモデルが存在します。
NT1-Aはどちらかというとフラットな音色だと感じます。このくらいのサイズはボーカルも録りやすいですよ^^
2.BLUE ( ブルー ) / Spark SL
独特な形状で人気のBLUEのコンデンサマイクは、高いものが多かったのですが、数年前にSparkという廉価モデルが発売されました。
僕も使っていますが、この価格帯のコンデンサマイクは、メーカーが違っても、神経質になるほどの大差はないですね。クリアな音質だと思います。
全モデルのSparはマイクセットするためのマイクホルダーが不安定で、セッティングがしづらいものでした。今回のSpark SLではしっかりしたホルダーに改良され、レコーディング時にマイクがフラつくということはなくなりました。
BLUEのコンデンサマイクはなんといってもこの可愛らしいデザインが特徴ですので、見た目からBLUEを選ぶユーザーも多いでしょうね。僕もこのルックスにヤラれました!持ってみると小さいのに意外と重いマイクです。
3.AKG ( アーカーゲー ) / P220
AKGはオーストリアの音響機器メーカーで、老舗中の老舗です。マイクやヘッドフォンは特に愛用者が多いんじゃないでしょうか?
AKGの廉価版コンデンサマイク P220は素直な音色のマイクとして2014年に発売され、シンプルであるがゆえに、ボーカルやギター、金管楽器の録音に向いているマイクです。
弾き語りのようにギターと歌(+パーカッション)のように音数の少ない音源を録音する場合、ノイズは最大の敵になります。やはり、歴史・信頼のあるメーカーの中で、廉価版といえどローノイズに徹した製品を選びたいものです。
ちなみに、スタジオマイクの定番と言われている C214 も宅録派に愛されているベストセラーのマイクです。C214は形もカッコいいですね!
マイクケーブル
ケーブルはレコーディング機材の中でも軽視されがちですが、ノイズ対策への第1歩です。プロ用ケーブルを購入する必要はありませんが、定番と言われるケーブルを準備すべきです。
マイクやオーディオ・インターフェース購入時に最初から付いているようなケーブルはオマケですので低品質の可能性があります。
”低ノイズ”と謳われているマイクを買ったにもかかわらず、明らかにノイズが多い場合はまずケーブルを疑ってください。
定番と言われているケーブルはこちらです。
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
CANARE ( カナレ )
業界標準のケーブルメーカーCANARE。日本のメーカーで、長年放送用に使用されてきた実績があり、信頼性は折り紙付きです。
僕も最近PA周りのケーブルをすべてCANAREで自作しました。(自作の方が安く製作できますが、はんだ付け等の作業があります。詳しくは自作の解説サイトをご覧ください)
CANAREケーブルに、こちらも業界標準と言われるNEUTRIK(ノイトリック)社製コネクタを組み合わせた商品がこちらです。
※様々な長さのものがありますので、こちらから選択してください。
ケーブルのメーカーは非常に多いのですが、色々見てしまって迷うより、スタンダードなケーブルを選択して確実にノイズを減らしていきましょう!
ケーブルで音質も変わってきますので、音質にこだわりを持つようになれば、BELDENやMONSTARといったより高品位のケーブルを試してみればよいでしょう。そこまで行くと自己満足の世界ですね。お客さんにケーブルの種類まで伝わるか・・・と考えれば、ビギナーのうちはCANAREで十分だと思っています。
マイクスタンド
マイクスタンドは必需品です。
特に、コンデンサマイクを購入すると付いてくる専用のマイクホルダーは、マイクスタンドに取り付けて使います。
コンデンサマイクには指向性と言って、録音できる向きが決まっているものが多いので、マイクスタンドにマイクをセットして確実に音を狙う必要があります。コンデンサマイクの重さに耐えられるような堅牢なマイクスタンドの準備をおすすめします。
あまり安いものは、ネジがすぐにバカになるため、あとで後悔します。
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
1.HERCULES STANDS ( ハーキュレススタンド )
HERCULESは作りがしっかりしており、信頼できます。長さ・高さ調節の際も、ノブが握りやすく扱いやすい機構になっています。
MS533Bはブームスタンドと言われるタイプで、角度を変えられる為オールマイティに使え、重宝します。
スタンドのサイズが多種ありますので、こちらから検討ください。(ギターやパーカッションの録音には”ショートブーム”と言われるミニサイズのスタンドが使いやすいですよ!)
2.K&M(ケーアンドエム)
K&Mはマイクスタンドでは超有名なメーカーです。
歴史があり、信頼されているメーカーは安心して使えます。ドイツのメーカーらしいしっかりした作りで、THE 頑丈というイメージです。
老舗だけあって、サイズや用途に応じて様々なモデルがあります。こちらから自分の用途に合わせたサイズを確認してください。
定番と言われているブームスタンドは21020Bになります。
スピーカー/ヘッドフォン
録音した音の確認には、確認専用のモニタースピーカーやモニターヘッドホンを使うのがセオリーです。
自宅にある音楽を聴くときのヘッドホンやスピーカーで十分じゃないの?と思われるかもしれませんが、モニター用のスピーカー&ヘッドフォンは、音をできるだけ忠実に再生する(フラットな特性で)役割があります。
モニタースピーカーもしくは、モニターヘッドホンを準備し、その音を基準にレコーディングした音を調整していくのが、DAWソフトを使った編集の流れになります。
スピーカー、ヘッドホン、どちらも高い商品ですので必ずしも両方用意する必要はありませんが、自分の音の基準を司る機材として用意する必要はあるでしょう。
※モニタースピーカーに関しては、僕が実際に使ったことがある機種はBEHRINGER MS20とYAMAHA HS7だけで勉強不足ですので、紹介を割愛します。日本企業贔屓の僕からすれば、YAMAHAのスピーカーは素晴らしいと思うんですが(YAMAHAのNS-10はスタジオの定番モニターと言われていますし・・・)
モニタースピーカーのオススメ記事はこちらのリンクをご覧ください。
➡ DTM博士
➡ 楽器.me
➡ OctaveMusic
さて、モニターヘッドホンはどんなモデルがスタンダードなのでしょうか。
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。
1.SONY ( ソニー ) / MDR-CD900ST
業界標準と言われているSONYのMDR-CD900ST。僕も最初に買ったモニター用ヘッドホンはこれでした。
長時間作業すると、耳が痛くなるため(イヤーパッドが薄いような気がします)次に紹介するAKGに変えましたが、このヘッドホンの音を基準に世の中の音楽が作られている(言い過ぎか?)と思うと、一台持っていてもいいかな。
このMDR-CD900STは密閉型と言って、ヘッドホンの音が外部に漏れにくいので、レコーディング時にリズムを聞きながら録音するようなときに、重宝します。録音してみたものの、歌の後ろでメトロノームがカチカチ鳴ってたなんてのは、悲しくなりますもんね。
2.AKG ( アーカーゲー ) / K240 Studio
AKGはSONYと並ぶ2大モニターヘッドホンメーカー(マイクも有名)ですね。
SONYからK240 Studioに変えてからは耳が痛くなることは無くなりました。K240 Studioはモニター用途以外に、リスニング用(音楽鑑賞用)としても対応できると謳われているところに惹かれて購入しました。
通常、モニター用のヘッドホンはその高解像度から、聞き続けると耳を傷めると言われており(普段聞かない音域まで再生するため)、リスニングには不向きとされているモデルが多い中、K240 StudioはリスニングOKよ!って所が決め手でした。
SONYのMDR-CD900STとの違いはMDR-CD900STが密閉型のヘッドホンなのに対し、K240 Studioはセミオープン型だというところです。
セミオープンであることの利点は、ヘッドホンの外の空気を取り入れるので、音が生々しく(生きている)感じられるといわれています。実際、AKGのモニターヘッドホンは価格が安いものでも、素直な音だと感じます。
ただ、セミオープンであるということは音が漏れるということ。レコーディング時に、あまりモニターの音を上げてしまうと、ヘッドホンから漏れた音をマイクで拾ってしまうという結果になりますので注意が必要です。
AKGのモニター用ヘッドホンだけでもたくさんの種類がありますのでこちらから確認してくださいね。
モニター用スピーカー&ヘッドホンで音楽を作ると言いましたが、作り上げる音源の確認は、モニター用スピーカー&ヘッドホン以外でも当然行います。
スマホから再生してみたり、車のオーディオ、TVのスピーカー等色々な機器で再生して聞きやすいバランスを取るのです。
モニターだけで完結してしまうと、音源を聞く人が同じスピーカーやヘッドホンを持っていれば、自分の聞かせたいサウンドに近い形で聞かせることができますが、音楽用のヘッドホンで聞く人には、モニターだけで作り上げた音は聞きにくいものです。
モニターは調整用の基準器だということをお忘れなく!!
お得なセットの紹介
以上、PCレコーディングに最低限必要な機材を紹介して来ましたが、種類・メーカー共に多すぎて、何が何だかわからん!!という方向けに、各メーカーからある程度の機器がセットになった商品が販売されています。
メーカーが自社の製品をセット販売しているので、機器の相性はバッチリですし、メーカーやモデルの選定で頭を悩ますこともありません。
僕がPCレコーディングを始めたころは、こんなお得なセットモデル無かったのになぁ。
下記4点、どれを選んでも性能に大差はありません。
※最新価格と製品詳細は各リンク先を参照ください。メーカーによってセット内容が微妙に違います。
1.PRESONUS ( プレソナス ) / AudioBox 96 STUDIO
PRESONUS ( プレソナス ) / AudioBox 96 STUDIO
セットに入っているDAW(録音ソフト)が "Studio One Artist"という点だけ見ても、惹かれますね。Studio Oneは新鋭のDAWですが、動作が軽い事と音が良いことでシェアをどんどん伸ばしています。僕もSonarが開発・販売を発表したタイミングでStudio Oneに乗り換えました。実際音が良いかどうかは??な所がありますが、他のDAWと遜色ない音質だとは感じます。
このボックセットの内容は、他のメーカーとほとんど変わらず、PCとマイクスタンドがあれば、レコーディング環境が一通り揃います。セット内容のオーディオ・インターフェースAudioBox USB 96は24bit/96kHzで2IN/2OUT仕様となっており、PCに接続すれば、すぐに弾き語り等の高音質レコーディングが始められるセットになっています。
付属のコンデンサマイクのポテンシャルが未知数ですが、モニターヘッドホンはAKG K240 Studioにそっくり。もしかしてAKGのOEMかもしれませんが。。。だとしたらお買い得です(ただの外観のパクリの可能性も大ですが^^;)
当blogのイチオシセットです!!
2.FOCUSRITE ( フォーカスライト ) / Scarlett Studio
FOCUSRITE ( フォーカスライト ) / Scarlett 2i2 Studio Pack
セット内容を見てみると、マイクケーブルや録音ソフトのAbleton Live Liteまで付いてくるので、足りないものはPCとマイクスタンドだけです。
入門モデルですし、FOCUSRITEはモニターヘッドホンやコンデンサマイクの専門メーカーではありませんので、その品質にはいささか疑問がありますが、このセット内容なら非常にお買い得です。
3.STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22mkII Recording Pack
STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR22mkII Recording Pack
他のメーカーとセット内容もほぼ一緒です。付属しているDAWのCubaseは「一番選ばれている(ユーザーが多い)DAW」ですので安心感があります。STEINBERGというブランド力に惹かれる方はコレでしょうね^^
4.TASCAM ( タスカム ) / US-2X2TP-SC
こちらはマイクスタンドまで付いてきます。PCさえあればレコーディングが始められます。
しかもDAWソフトはSONAR X3 LEとSteinberg Cubase LE 8の2種類付属。自分で好きな方を選べるってわけですね!競合他社の同一商品よりお得感が一番強い商品です。Sonarは開発がストップしましたので今から使い始めるメリットはありません。Cubaseを使いましょう。
卓上型のこのマイクスタンドは、ニコ生やツイキャス等の配信にも向いていますね。
長々と機材紹介をしてきましたが、ご覧いただいたようにレコーディング機材は非常にお金のかかるシステムです。必要なものは揃えなければなりませんが、いちばん予算をケチってほしくないのが「PC」です。
スペック不足のPCでのレコーディングはストレスの泉です。ソフトが不安定になり、レコーディングが嫌いになります。
納得がいくテイクが録れた!と思って再生してみたら、スペック不足のためプツプツノイズが入っていたり、再生中、録音中にフリーズしたり、といった災難に見舞われないためにも、くれぐれもPCの購入は慎重にお願いします。
こちらの記事も併せてどうぞ
➡「弾き語り:パソコンで録音してみたら音が小さい。どうして??」
➡「CD並みの音圧に!レコーディング音源の最終調整は専用ソフトで」
➡「超絶おすすめ!Windows機用ハイエンドオーディオインターフェースの決定版」