以前書いた記事「弾き語りを自宅レコーディング(宅録)したい!おすすめ機材一式」を読んで、思い切って宅録にチャレンジされた方から、質問をいただきました。
とのこと。レコーディングで一度はつまづくポイントですね。
僕も過去にこの問題で悩んだことがあり、試行錯誤の上解決できましたのでアドバイスしたいと思います。お役に立てれば嬉しいです。
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レコーディングしたら音が小さい理由は?
録音したものを聞いてみたら音が小さい。これは「小さい音で録っている」ことが原因の場合が非常に多いのです。
おそらく、DAW(録音ソフト)のピークゲージや、オーディオ・インターフェースのピークゲージで確認しながら録られていると思います。ピークに達して音が割れるのを恐れるあまり、小さめのセッティングで録ってしまっていませんか?
ゲインの調整に失敗している
DAW(レコーディングソフト)
オーディオ・インターフェース
ピークゲージが0dbを超えても、すぐに音が割れるわけではありません。あくまでも目安としてゲインを調整すれば大丈夫です。レコーディングは時はピークゲージを目安に、なるべく大きな音で録ったほうが後で音を大きくするような処理が不要です。
とりあえず録音してソフトで音を大きくすればいいやと思っている場合、コンプレッサー等のエフェクターやVol操作をして無理やり音量を上げていますよね。これだとノイズの部分も大きくなってしまいます。弾き語り等のシンプルな録音では、少しのノイズが気になるもの。できるだけクリアな音質を目指したいですよね。
下記記事で、弾き語りのような「ギターと歌」といったシンプルな構成の楽曲で、極力ノイズを低減したい方向けに、高品質なオーディオ・インターフェースを紹介しています。
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マイクとの距離感が間違っている
小さい音になってしまう原因はマイクとの距離感にもあります。ポップノイズ(マイクに口から出た空気の音が入ってしまう現象)を気にして、距離を離してしまうかもしれませんが、マイクには良い音で録音できる範囲があります。
マイクのメーカーやモデルによって、推奨されるマイクとの距離はまちまちですので、一概にこの距離なら間違いない!とは言えません。一般的には25cm前後と言われています。この距離で歌えば、声の芯が残ったまま録音できると言われる距離です。この距離を一般的にオンマイクといいます。
逆に、遠くで歌っているような効果を出すならオフマイクです。マイクから離れた場所で歌います。
上記で「声の芯」という言い方をしましたが、オンマイクとオフマイク、それぞれで同じ歌のフレーズを録音してみてください。聞き比べると芯の意味が分かると思います。
部屋録りにはリフレクション・フィルター
自宅で録音する場合、一番気になるのが外部の環境音ですよね。高音質なコンデンサーマイクなどで録音する場合、どうしてもボーカル以外の音も拾ってしまうことがあります。
そういった外部の環境音やノイズを遮断し、クリアな音質で録音するためのフィルターがあります。マイクに雑音が廻り込むことを防いでくれます。集合住宅や、環境音が騒々しい街中にお住いの方には強い味方となるでしょう。
marantz Professional / Sound Shield Live
コンデンサマイクの種類でも音量が変わる
コンデンサマイクは価格破壊が起きて、それこそ5千円弱で買えるものも出来てきました。僕もお金がない時代には4,000円程度のコンデンサマイクで満足していたのですが、徐々に高品質なマイクに触れるようになり、その品質や音量の違いに驚いたものです。マイクで劇的に音が変わるということはありませんが、気持ち(笑)と声や楽器を録った音の質感が変わります。
弾き語りのギター、ボーカル両方に使えるおすすめのコンデンサマイクを紹介しておきます。
RODE ( ロード ) / NT1-A コンデンサーマイク
僕もこのマイク愛用中で、自分で作ったオリジナルアルバムのほとんどをこのマイクで録っています。気になる「ポップノイズ」を低減するためのポップガードが付属のセットです。
ギターとボーカルにはマイク1本ずつ
弾き語りを一度に同時録音する場合は、ギターとボーカルにそれぞれ1本ずつマイクを用意します。1本のマイクでギターも歌もバランスよく録音することは非常に難しい為、普通はやりません。
ギター、歌にそれぞれマイクをセッティングすることで、「ギターはギターの音量や音質調整、歌は歌で音量や音質の調整」といったことができます。この時、多少ギター用のトラックに歌が入っていたり、ボーカルトラックからギターが聞こえたりしますが、最終的にはミックスしますので問題ありません。
ギターだけリバーブを多めにかけたい、といったことはあとからいくらでも出てきます。そのために、録音ソフトの方ではギター用のトラック、歌用のトラックと2チャンネル分けて同時録音します。
大抵の録音機材(オーディオインターフェース)はマイクは2本接続できるものですので、マニュアルを確認してみましょう。
もう一度書きますが、マイクを2本つないでも、1つのトラックにまとめて録音しては意味がありませんよ!必ずギター用のトラック、歌用のトラックと分けて録音します。DAW(録音ソフト)にはそういった機能がついていますのでマニュアルを良く確認しましょう。
注意:オーディオインターフェース自体がマイク(やギター)が1つしか接続できないモデルだと、2ch同時録音はできません。お持ちのオーディオインターフェースの仕様も今一度確認しましょう。
通常の弾き語りレコーディングは
弾き語りのレコーディングは大抵、ギターはギターで録音し、その後にボーカルを録音してミックスする方法が一般的です。ギターも歌も同時に一発で録音するのは、最後までミスができないので難易度が高い為です。
詳しい別録りの方法は下記のページにまとめました。
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弾き語りレコーディング ギターと歌を上手に別録りする方法【初心者向け】
ギターと歌の別録り方法。ミックスやエディットしやすい音で別録りするテクニックを紹介
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ライブさながらの緊張感・臨場感を音源に収めたい!という希望があればこの「一発録音」という方法はおすすめです。僕も過去に一発録音だけの音源でCDを作ったことがあります。メトロノームも聞かずに、自分のタイム感のみで演奏するのが目的だったので、今聞いてみるとテンポがバラバラでひどいです^^;買ってくれたお客さんの反応は「ライブで聞いているようだ」と上々でしたね。
さいごに
レコーディングの悩みは、ギターを弾く、歌を歌うといったものとは別ベクトルの悩みが発生します。難しいというより「わからない」という状態が続きますので本当にストレスですよね。
レコーディングの知識って、なかなか周りに聞ける人が居ないんですよね。ネット検索しても使っているソフトが違うだけで説明がわからなかったりします。
ただ、音量が上がらない問題はソフトというよりは、機器の設定やマイクの使い方であったりすることがほとんどですので、今回紹介した解決法で改善されるはずです。レコーディングに関しては僕自身もまだまだ勉強中ですが、問題解決のヒントにしていただければ幸いです。
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