作詞にはルールがあって無いようなものです。厳格なルールがあっても作りづらいですが、ルールが無いとなるとそれはそれで難しい。「お好きにどうぞ」と言われると困ってしまう人がほとんどですよね。
そこで、たったひとつルールを作ってみませんか?ガチガチにルールを策定するより、ひとつだけやり通すルールを作ることが、作詞を完成させる道しるべになることがあります。
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作詞ができないときのヒント
ルールもなんでもいいというものではありません。Aメロは日本語でサビは英語で、といったルールでも良いのですが、そんなことよりあなたの歌詞で伝える内容についてもう少し掘り下げてみましょう。
ここからは僕なりの作詞に対する考え方になります。
どんなテーマでも、どんな切り口でもいいのですが、僕がおすすめするルールは「ウソを書かない」ということです。ウソというとキツイ言葉ですが、「思ってもいない事」と置き換えて考えても良いですね。このルールをひとつ作るだけで、随分と書ける内容が狭まってきます。
愛してないのに「愛している」と書くウソ
応援していないのに応援歌を作るウソ
感謝していないのに「ありがとう」と歌うウソ
”歌は心”と言われますが、気持ちの乗らない歌は、聞いている方にも伝わります。流行りに乗って思ってもないようなことを歌った歌は、たとえ作ったとしても自分で歌うのも窮屈に感じるようになります。もし、そんな窮屈な歌が世間に受けてしまい、歌い続けないといけなくなった場合は地獄ですよね。歌うたびに疲弊します。仕事と割り切れば歌えると思いますが、そんなアーティストになりたいですかね?
すごいアーティストのライブを見ていると、「この人、心の底からそう思って歌っているんだな」ってなんとなく感じますよね。それを聞いている人たちが感じられるからこそ支持されているのだし、プロアーティストたる所以だと思います。
「ウソを書かないこと」は自分を縛るルールじゃない
ウソを書かないというと、「じゃあ自分が体験していないことは書けないじゃないか」となりますよね。
しかし、そういうことではないのです。想像したことはウソではないし、誰かから聞いた話でも自分の気持ちが歌詞に宿れば、それはウソではありません。
自分の体験ばかりを歌っていると、いずれ枯れてしまいます。読んだ本から物語のヒントを得たり、見た絵から感覚を掴んでもよいでしょう。そこには自分の確かな気持ちがあるので、歌として組み立てることが可能なはずです。「思っていないことを書かないように」注意して。
「ウソを書かないことをひとつのルールとしたらどうですか?」という提案は、あなたを縛るためのものではありません。むしろ、考え方をスマートにして、自分の本当に思っていること・言いたいことを詞に載せるための手法です。
これを勘違いしてしまうと、ただただルールの為に苦しい作曲活動になってしまいます。しかし、「ウソを書かない」ってそんなに難しい事では無いですよね。ウソかどうかはあなた自身が一番よく知っているのですから。
ルールがあっても書けない時は書けない
「ルール」を作りましょう!と書きましたが、ルールがあっても書けない時は書けません。ルールひとつでサクサク作詞できたら、作詞講座なんて必要ありませんよね。
作詞活動は曲(メロディ)を作るより苦しむアーティストが多いと聞きます。
僕自身も曲作りの中で一番苦手な工程が作詞です。自分自身にルールを課しても、本当に書けない、書きたくないことはあります。そんなときにそのまま悩み続ける忍耐力のある方は素晴らしいですね。僕はすぐに気分転換に他の曲を書き出したりしてしまいますが。
書けない時は書け!ないと割り切ることが、事態を好転させることもあります。
気持ちを切り替えて、悩み中の曲が頭から離れた時に、ふっと良いワードが浮かんでくることもあります。作詞ってそんな作業の繰り返しですよね。何がヒントになるかわからないので、常に「これは作詞に活かせるかもしれない」というアンテナを張っておく必要はあります。なかなかできまることではありませんが、やはり読書は情報を仕入れたり、思考を巡らせるのに良いですね。
言い回しに悩んだらツールを使おう!
作詞時の悩みの多くは「言い回し」で悩むことじゃないですか??
- 言いたいことがぼんやりあるんだけど、どう表現したらいいかわからない
- 今思い浮かんでいる言葉を他の言葉で言い換えたい
そういったケース、多いですよね。
特にメロディに歌詞を後乗せして作っている場合に、文字数や音ざわりの関係で言葉を変えたくなることがあります。そんなときはネットで使える便利なツールを使ってみましょう!僕も良く使っています。
こちらは、ひとつの言葉、フレーズから連想される様々な語句を表示してくれます。あなたの思いついたありふれた表現をスッキリ言い換える言葉がみつかるかもしれません!便利な世の中になりましたね。背伸びして難しい言葉を使わなくても、伝わりやすい言葉に言い換えることは、表現者として必要なスキルだと思いますよ^^
さいごに
曲作りにおいては、人により苦しむポイントが違います。僕のようにメロディはいくらでも書けるけど作詞が全然できない!という方もいらっしゃると思い、長いトンネルを抜けるヒントを紹介してみました。
歌詞の中に自分の気持ちを偽ったワードが無いか、ぜひ考えてみてください。お客さんの喜びそうな曲を書くことは大事です。しかし、あなたの気持ちが乗らない歌を、お客さんも楽しんでくれる可能性は低いんですよね。言葉や声ってすごいですね。伝わってしまうのですから。
「何か違うな」というしこりの残る歌詞を書いてしまうと、その歌を自分自身が愛することができなくなる。これは僕も経験しています。仕事で作詞している方は別にして、僕らノンプロのアーティストは、そういった「本当の気持ち」について時間をかけて曲作りする価値があると思っています。がんばりましょう!!