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■曲作りについて

アコギ弾き語りでオリジナル曲:歌詞から作る曲作りのコツ【初心者向け】

曲を書く時に、作詞から先に取り組むことを「歌詞先(かしせん)」などと呼びますね。なにかメッセージがあり、「俺には伝えたいことがあるんだ!」という場合には非常に有効な作曲方法です。

また、メロディーやコード進行を考えるのが苦手な場合も、歌詞を先に書きますよね。

歌詞は、ポエムなどと違って書き方にちょっとしたコツがあります。最終的にあなたが書いた詞が曲になることを想定して書いていく必要があります。

特にアコギ弾き語り用に楽曲を作る場合の「作詞のコツ」を紹介します。

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歌詞から作曲:作詞のコツ~書き始める前に~

歌詞から作曲をしていく場合、色々なアプローチがあります。例えば、とにかく思いつくキーワードや思い・文章をノートに書き溜めて行って、その中から詩になるよう構成していく場合。または上から順にタイトル、1番のAメロ、Bメロ、サビのように構成順に書いていく場合など。

ただ、思いつきで始めると、非常に効率が悪くなります。僕もこの方法で随分筆が止まりました。やはり物事には下準備が大切なのですね。下記にまとめます。

歌詞の構成

僕の実体験ですが、歌詞の構成は早い段階から決めた方がメロディを付ける段階で楽になります。

作詞の構成とは

Aメロ、Bメロ、サビなどの歌詞のブロックのこと。AメロとBメロ、サビでメロディが変わることを想定して、歌詞にも変化を持たせます。日本の音楽(特にポップス)はAメロ、サビ、などをハッキリわけた曲が好まれる傾向があると感じています。

通常、AメロやBメロは歌の中では序章であり、サビに向かっての導入部です。一番言いたいことはサビに持ってきます

とはいえ、歌詞の構成にとらわれ過ぎるのも良くありません。構成が大事と言ったり、とらわれるなといったり矛盾していて混乱しますね^^;要するに、構成はあくまでも考え方のひとつ。作詞を効率よく進めて、メロディを付けやすくするための方法です。構成を無視しても伝えたい詞やメロディがあれば、無理やりAメロ、Bメロとわける必要はありません。そのあたりのサジ加減は、あなたが曲作りを経験していくうえで徐々に学んでいけば良いです。

一例としてサビが無くても売れたExtremeの「More Than Words」を紹介します。

作曲者のヌーノ自信が「サビの無い曲」と言っていますから、サビが無いのでしょう。聞いてみると、なんとなくメロディが塊となって流れていきます。くくりがあるとすれば、歌詞の1番、2番のようなブロックでしょうか。この曲は1990年代に全米No.1になっていますが、このようななだらかな楽曲でも人々に支持され、長く歌い継がれています。

繰り返しますが、歌詞構成はあくまでもメロディを付けやすくするためのヒントですので、そこを理解してくださいね。

歌詞の構成パターン

歌詞を構成するにあたっての考え方ですが、Aメロ、Bメロ、サビといったブロックをどう構成するかで楽曲のイメージが変わります。

  • Aメロ→Bメロ→サビ
  • Aメロ→Bメロ→サビ→大サビ
  • Aメロ→サビ→Bメロ
  • サビ→Aメロ→Bメロ→サビ

標準的な歌詞構成に固執せず、いろんな組み合わせがあることを覚えておくと良いでしょう。サビ→Aメロ→Bメロ→サビと言った作り方は、曲が完成してからでも変えられますね^^

また、Aメロ、Bメロ、サビの他にメロディがあっても良いわけです。CメロとかDメロですね。(Cメロ=サビという意味で使われることもあります)ただ、メロディのブロックが多いほど、伝わりにくくなります。やはりA+B+サビ+αくらいがちょうど良いのかなと感じています。

歌詞の文字数

上記で解説した構成に、歌詞の文字数も合わせて考えていきましょう。

文字数が統一されていると、後のメロディ付けの作業が楽になります。たとえば、1番の歌詞のAメロと、2番の歌詞のAメロは文字数が近ければメロディを当てやすいですよね。1番と2番でメロディを変えるのもテクニックの一つですが、いづれにしても、歌詞の文字数の振れ幅が大きいとメロディ付けで非常に悩みます。

ガチガチに文字数を制限する必要はないですが、1番と2番の各メロディの文字数が整っていると曲完成までの道のりが少し楽になります。

作詞の段階で完璧を目指さない

構成にしても文字数にしても同じことが言えますが、「作詞の段階で完璧を目指さないこと」これ、重要です。楽曲は、詞にメロディがついてアレンジして初めて完成ですよね。メロディ付けの段階や、アレンジの段階で、詞を変えたい!構成を組み直したい!!なんてことは日常茶飯事なのです。

作詞から曲作りを始める作曲法においては、詞は7割程度の完成度でメロディ付けに移った方が良い、というアドバイスになります。3割ほどの変更の余裕を持たせておくことで、曲作りにつまづくポイントを少し減らせます。

逆の言い方をすれば、作詞の段階でどんなにすばらしい言い回しができても、「後で変わるかも」という心の準備をしておく必要があります。言葉選びにこだわりは必要ですが、選んだ言葉を変える勇気も必要です。

伝わりやすい歌詞のヒント、書き方

歌詞の中身は当然自由です。しかし、自由というのが一番難しいんですよね。僕も曲作りの中で作詞が一番苦手です。”自分らしい言葉で書く”ということに毎回苦労しています。

ひとつ言えることは「情景が浮かぶような歌詞」が、人の共感を呼び、印象に残りやすいということです。その歌を聞いて、楽曲の登場人物や、情況・背景が浮かぶような作詞を意識できると良いですね。僕も毎回この部分に注力しています。

作詞に関するテクニックも本などもたくさん出ています。テクニックは無いより合った方が良いとは思いますが、テクニックに溺れると、本当に伝えたい事を見失い、歌の本質から離れていくことになります。作詞家を目指しているのでなければ、「自分の想いを、自分の言葉で、自分のメロディに乗せて」伝えられるようになれば十分です。

作詞に関するおすすめ書籍

ちょっと面白い本を紹介します。


作詞力

この本は、作詞のテクニックを学べる本ではありません。「作詞は誰でもできるよ」、「作詞の力はこうやってつけるんだよ」という内容が独特な語り口調で綴られています。本の導入部で、かなりインパクトの強い入り方をしているので最初はちょっとイラっとしましたが(笑)読み進めると面白く一気に読んでしまいます。

なぜだかわかりませんが、読み終わった後作詞がしたくなる内容です。おすすめです。

歌詞に個性を出すには

歌詞の個性というと、「奇をてらった言い回し」をしてしまう人や、「辞書を引かなければ意味が分からない言葉」を使う人が居ます。これは本当に個性なんでしょうか?仮に個性だとしても、”聞いている人に歌を伝える”という本質的な部分が抜けている気がします。

あなたのオリジナル曲を始めて聞くお客さんを想定して作ると良いでしょう。歌詞を聞いただけで情景が浮かび、言葉のひとつひとつが染み込んでくる。もちろん勢いだけの盛り上げる曲や、リズム遊びのような歌詞に意味の無い曲も必要でしょう。僕にもそんな曲があります。

ただ、伝えたいことがある曲に関しては、聞いている人に伝わる詞になっているかは慎重に考えて作詞してください。たとえば、下記のことに気を付けてみましょう。

  • 英語を多用していないか
  • 難しい言葉を使っていないか
  • 言葉足らずになっていないか

この3つに注意できるだけでも随分聞きやすい(わかりやすい)歌詞になるはずです。

では、わかりやすいとどうしても一般的な言い回しになり個性を出しにくいと思ってしまいますよね。僕もこの「言い回し」に関しては自分色を出したいと常に思っています。そこで、よく利用するのが連想類語辞典です。

自分が考えている単語・言い回しが、他にどんな言葉に変えられるか調べられるネット上の辞典です。これは非常に便利!使い倒しています。語彙力は持っていた方が良いのですが、自分の中には無い言葉や、新しい言い回しを覚えるのにネットの情報をうまく使いましょう。

連想類語辞典等をつかって、自分の言いたい事を自分の納得のいく言い回しで且つ、伝わりやすいことを目指して作詞しましょう!

詞にメロディをつける方法

詞にメロディを付けていく段階で、上記で述べたように歌詞の構成がざっくりでも考えられていると、メロディがつけやすくなっています。

たとえば、

Aメロは落ち着いたあまり抑揚のないメロディで入って、徐々に盛り上がりBメロやサビに入っていく、サビは一番盛り上がるところですから、印象的で声の張りやすい音程でメロディを作る

といったことが考えやすいです。

とはいっても、歌詞にメロディを付けるのも本当に大変な作業。経験が要りますし、最初は自分の作るメロディに自信が持てないものです。もしかして誰かのパクりかもしれない・・・と思ってしまうんですよね。本当にパクリの場合は当然良くないのですが、とりあえずは作り続けて1曲完成させることが重要です。

途中で投げ出すと、”完成に至らない曲がいっぱいある”、という状況になりがちです。ここは苦しみぬいて完成させるしかありません。曲作りの一番苦しいところですね。考えることを止めてはいけません。

メロディ付けのコツ

歌詞にメロディをつける作業で気を付けたいのは、「小節割り」です。

小節とは・・・

4分の4拍子ならば、4分音符が1小節の中に4つあります。この区切りをひとつの「小節」と呼びます。小節の数を意識してメロディを作ることで、聞きやすい楽曲に仕上げやすくなります。

非常に説明が難しいのですが、例えば、Aメロは1小節を8個分、Bメロも1小節を8個分、サビは8個分や16個分、など小節数を合わせると聞きやすい歌になります。これをあえてずらしていくのはテクニックですが、歌詞の言葉の数だけ小節数を無視してメロディを付けてしまうと、聞いている方としては「ノリにくい曲」と聞こえてしまいます。小節数に合わせて歌詞の文字数を変えたり、メロディを変えたりして行けると曲作りのレベルが上がっていきますよ^^

特に曲作り初心者の方は、小節数を無視して作りがちです。小節数が若干まちまちになっても、曲全体の流れがおかしくなければ問題ありません。個人的には小節数は偶数の方が聞きやすいかなと思います。

詞から作った楽曲サンプル

僕が詞→メロディ→コードの順で作った楽曲を紹介します。歌詞は頂き物ですが、作詞家の方に文字数と歌詞構成を意識して書いてもらいました。

ラブソングなのでゆったりした流れになっていますが、Aメロ→Bメロ→サビという構成がわかりやすい楽曲になっています。サビの歌詞も1番・2番同じ内容を歌っていて非常にシンプルな歌ですね。

僕は歌詞の文字量が多い曲が苦手で、歌詞が覚えきれないので、このくらいの歌詞量がちょうどよいです。少ない文字数で伝えたいことが込められれば、それで十分ですからね^^

歌詞から作曲:メロディにコードを付ける

さて、楽曲作りも大詰め、最後の難関です。メロディにコードを付けていきましょう。(歌詞にメロディを付ける段階で、既にコードを弾きながら作っている場合はこの作業は飛ばせます)

弾き語りするためにメロディに合ったコードを探し出す必要があります。コードをあまり知らない初心者の方にとっては非常に難しい作業ですが、あなたのメロディからコードを起こす簡単な手法がありますので紹介します。

1.あなたのメロディのキーを探る

まず最初にあなたが作った歌メロのキーを調べます。歌メロをスマホやハンディレコーダー等に録音しておきましょう。その時に、必ずギターやピアノ等で最初の音を合わせるようにしてください。「歌いやすいから」といきなり歌い始めたものを録音しても、この後キーを調べる時にやりにくくなります。

楽器で言うと”チューニングが合っていない状態”です。歌い出す音を、ギター等で確認して録音します。

あなたの作ったメロディが明るい感じの曲の場合

録音した歌メロを流しながらギターでCメジャースケール(ドレミファソラシド)を弾きます。このドレミファソラシドを、流れている歌メロの中でしっくり来るように移動していきます。このときにしっくりきたドレミファソラシドの最初の音があなたのメロディのキーになる音です。

「え、、、移動?!」とびっくりしますよね。下記で詳しく解説します。

これは「移動ド」という方法で、ドレミファソラシドという決まった左手の動かし方があります。これを「レから始めるドレミファソラシド」「ラから始めるドレミファソラシド」という風に変えていくのが移動ドという方法なのです。

実際に、ラから始めたら音階はドレミファソラシドではありませんが、理解しやすくするため、このように表現されています。言葉の説明では難しいですね^^;プロギタリスト:いちむらまさき先生の動画をご覧ください。

あなたの作ったメロディが暗い・寂しい感じの場合

上記で当てはめたスケール(ドレミファソラシド)をマイナースケールで試してみます。マイナースケールを移動しながら、歌メロの中でしっくり弾ける位置を探し出します。メジャースケール同様、マイナースケールもキー(CやDなどの一番最初の音)が変わっても左手の指使いが同じですので、形だけ覚えてしまいましょう。今後非常に役に立ちますので。

マイナースケールの覚え方はこちらが参考になります。

2.キーのダイアトニックコードを調べる

あなたの歌メロのキーは探ることができましたか?DメジャーやAマイナーといったキーが出てきていると思いますが、このキーの中で使えるコードを教えてくれるのがダイアトニックコードです。

ダイアトニックコードには覚え方がありますが、たくさん詰め込んでも難しくしてしまうだけです。「Dのダイアトニックコード」や「Aナチュラルマイナーダイアトニックコード」とネット検索してみましょう。手っ取り早く答えが出て来ます。

※マイナースケールは厳密にはナチュラルマイナー・ハーモニックマイナー・メロディックマイナーの3種類ありますが、ポップス等で使われるのは主にナチュラルマイナーです。検索時は「〇ナチュラルマイナーダイアトニックコード」と検索します。

ダイアトニックコードを調べることで、ただ闇雲にコードを当てはめていくよりかなり時短になります。基本的に使えるコードが7つに限定されているのですから、この7つのコードから歌メロに対し違和感のない響きのコードを探すだけです。

ダイアトニックコードの中のコードを使わなくてもOK。代理コードといった考え方もありますし、オリジナルコードを当てはめても良いのです。この辺りは知識・経験ともに必要になってきますので、今は触れない方が良いでしょう。

ダイアトニックコードについては下記の記事でも詳しく触れています。

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まとめ

歌詞からの曲作りのプロセスをまとめました。

僕自身も曲作りにはかなり苦労しおり、試行錯誤の連続です。曲作り初心者の頃は、自分の書いたメロディにコードを振るだけでも何日もかかり、曲作りには辛いイメージしかありませんでした。

しかし、ダイアトニックコードや曲の構成というヒントを知り、実践し、経験することで、徐々に自分の納得できる楽曲がかけるようになりました。自分の得意な曲の形というものが見えてきて、これこそが個性なんだと気付いたんですね。

曲作りには人それぞれの「やり方」というものがあります。本記事はあくまでも一例ですが、あなたの曲作りのヒントにしていただければ幸いです。記事の中でわからない表現があればいつでもご質問くださいね^^

曲が完成したら、次はレコーディングですね!

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