日本人は”間(ま)”を大切にする人種のため、そもそもリズム感は無いなんて言われています。それでも普段の練習から気を付けることで、リズム・テンポキープを意識づけることはできます。
弾き語りが上手な人の条件のひとつに「リズム・テンポが崩れない」というものがあります。リズムとテンポ、どちらが崩れても聞きにくい演奏となります。それぞれの練習法をまとめましたのでご参考に。
この記事で学べる内容は以下の通りです。
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リズムとテンポの違い
リズムとテンポ、似たような意味合いに感じますが、それぞれの意味、わかりますか?ごっちゃになって使っているケースが多いので、ここで一度おさらいしておきましょう。
リズムとは
リズムは、音のパターンのことになります。たとえば3拍子というリズムは「ウンチャッチャ」という3つの音がひと塊になっていますよね。このパターンのことをリズムと呼びます。
テンポとは
テンポとは楽曲の速さのことです。BPM=120とか、♪=90という表記のされ方をします。BPMはBeats Per Minuite(ビート・パー・ミニット)の略で、1分間に刻む拍の数を表します。前述のBPM=120なら「1分間に120回拍を刻む」ということになりますね。拍=手をたたく、と置き換えて考えるとわかりやすいでしょうか。
実際にはBPM=120で120回手をたたき続けるわけでは無く、1分間に120回拍を刻むスピードで演奏するという意味になります。
下記のページでわかりやすく解説されています。
弾き語り上達のコツ:リズム感の鍛え方
リズムを鍛えるには「拍の表と裏」を感じ取る必要があります。少し音楽的な話になりますが、拍の表・裏を感じてこそ、リズムを理解し、キープすることができます。
テンポの解説の中でBPMについてお話しましたが、BPM=120ならば1分間に120回拍を刻むことでしたね。拍の表とは、この120回のタイミングで手をたたくことで、拍の裏とは、手をたたく1回1回の間(裏)を感じることを言います。言葉で説明するとなんだか難しいですね^^
表と裏の解説は、ギタリストのいちむらまさき先生の動画が非常にわかりやすいので確認してみてください。
さて、リズムの大切さや「表と裏」があることは理解いただけたと思います。ここから、実際の練習方法について解説します。リズム強化の練習にはやはりメトロノームが有効です。メトロ―ムはリズムとテンポを同時に鍛えることが出来る機種もあります。
たとえば、上記のKORGのメトロノームは多彩なリズムパターンが収録されているだけでなく、マイクが内蔵されていて、自分のリズム感を確認する機能もあります。ギターに取り付け可能なコンタクトマイクが付属していますので、設定したリズムのタイミングで、自分が拍を拾えているのか確認できます。
メトロノームも最近では小型で電子音をいくつも変えられるものや、LEDがビートに合わせて点滅し、視覚的にもリズムを確認できるものまでいろいろあります。スマホのアプリでもありますね(←音が小さいのが残念ですが)
基本的には、自分で聞こえるくらいの音量が出るものであれば、どんな機種を選んでも問題ありません。
リズムは意識しないと自由なタイミング、自由なテンポで歌ってしまうことになります。これを”味”という人も居ますが、できれば、人間味がありながらも正確なリズムを刻みたいものです。安定したリズムの演奏は見ているお客さんも安心します♪きっと「上手な演奏」と感じてくれるでしょう。
僕はリズム感云々言えるほどリズム感が良いわけではありませんし、テンポも速くなるクセがあります。それでもメトロノームを取り入れた練習のおかげか、以前よりは落ち着いてリズム・テンポを感じながら演奏できるようにありました。もちろん、それまでは何十回、何百回の練習が必要ですが、普段から心掛けることの大きさを感じますね。
また、リズム・テンポに関しては、パーカッションの方と一緒に演奏する、というのも一つの解決策になります。もちろんリズム・テンポキープが上手なパーカッショニストと一緒に、ということです^^リズムがガタガタの奏者だと、ふたりして大変なことになりますからね(笑)
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弾き語りのテンポキープのコツ。リズム感が無い人におすすめの方法
弾き語り時のテンポキープはどうやるの?リズムが乱れないアイデアを紹介します。
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完璧じゃないからイイ!
リズムが全くブレずに、まるでメトロノームのような正確さを目指す方もいますが、人間には不確かな部分がたくさんあり、リズムが多少フラフラ(もちろん、聞きやすさの範疇で!)するからこそ人間味溢れる”生の音楽”と言えます。
レコーディング等では、より正確なリズムが求められるものですが、CD等のパッケージになる音楽と、楽しむための弾き語り演奏はひとまず別と考えて、リズムにシビアになりすぎないのも楽しく音楽を続けるコツです。弾き語りはリズムが命の音楽ではありませんので^^
プロのアーティストでもリズムが不安定な方はいますが、それを補って余りある表現力がありますよね。そこがプロたる所以でしょうか。僕もそんな風になりたいものです。
弾き語りのコツ:テンポキープの方法
リズムもそうですが、テンポも「自分の中でいかに正確に拍を刻めるか」がキモになります。練習方法はリズムと同じでメトロノームが有効です。ただ、ライブ等本番環境ではさすがにメトロノームは使えません。そこでおすすめしたいのが体でテンポを取る方法です。ギタリストは足でリズムを取る方が多いですね。
演奏中に足を動かすことには賛否両論あるのですが、世界の名だたるギタリストが実践しているのを見ると、やはりリズムキープに効果があるのですね。
なぜか世界の有名なギタリストの方は”左足”でリズムをとる方が多いですね。世界的には左利きが多いって聞きますが、関係あるんでしょうか。座って弾く場合、ギターのボディを右足に乗せることになるため、空いている左足でリズムをカウントしている場合もあるでしょう。ちなみに僕は右足でリズムを刻みます。左足でリズムを取ると演奏が止まってしまいます(笑)クセですね。
プロの動画からリズム・テンポを学ぶ
世界のトップギタリストの動画からリズム・テンポキープの極意を学んじゃいましょう。あまりリズムの取り方についてビデオを見ることもないかもしれませんが、よくよく見るとリズムの取り方にも個性があって楽しいですよ♪
トミー・エマニュエル
天下のギターゴッド:トミー・エマニュエルも座って演奏する時は足でリズムとってますね。ゴッド・エマニュエルは体全体で音楽を楽しむ人です。色んな動画すべてが参考になります。まさに「ギターが体の一部化」してる音楽の人という感じです。日本にもたまに来ますので、ぜひ生で彼の音楽を浴びてみたいですね。
ジョー・ロビンソン
トミー・エマニュエルの愛弟子?後継者??として有名なジョー・ロビンソン。彼もやはり左足でリズムを刻んでいます。と思ったら足元にフットパーカッションがありますね!これは、踏んで音を出す楽器です。ギターと歌以外の打楽器的な音も出せますので、たまに弾き語りで使っている人を見ます。フットパーカッションについてはこちらの記事で紹介しています。
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ギター弾き語りに最適?!足につけられるパーカッションの紹介
弾き語りにフットパーカッションを!
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ティム・クリステンセン
僕の大大大好きなアーティスト:ティム・クリステンセンは右足でした!よく見ると右足で少しリズム取ってます。もともとロックな人ですが、座って弾き語りする時はリズムをしっかり取っているんですね。
さいごに
リズム・テンポが崩れない演奏は聞きやすい演奏です。お客さんもノリやすいんですね。弾き語り上達のひとつとしてリズム・テンポキープの大切さを覚えておきましょう。他人と演奏することになってもリズムやテンポがしっかりしていることは役に立ちます。
練習ではしっかりリズム・テンポキープできても本番では実力の半分も出ればいい方です。ということは、いかに日々の練習でリズムやテンポを意識できるか、が上達のカギになります。よく覚えておいてください。
上記で紹介した方法以外にもあなたが実践している練習方法があれば、ぜひ教えてくださいね~^^