日本人はリズム感の無い人種と言われています。
悔しいですが、僕自身30年近くギターを弾いてきて、リズムにも気を付けてきたつもりですが不安があります。リズムやテンポのキープってどうしてこんなに難しいんでしょうね・・・。
他人のリズムが崩れているのはすごく気になるのに、自分のリズムやテンポが崩れているのはわからない。そんなミュージシャンってすごく多いんじゃないでしょうか。
リズムを鍛えることは大切ですが、もっと手っ取り速い方法があるじゃん!!というのが今回のお話です。
コンテンツ目次 [閉じる]
当ブログ著者:たまいやすゆきの20年に及ぶ音楽活動の中から得た ”愛されるミュージシャンになるコツ” を電子書籍にしました✨個人で戦うミュージシャン必携の著です^^無料ですのでぜひすぐに手に入れてください!!
リズム感を鍛える方法は数あるけれど・・・効果あるの??
リズム感を鍛えるには、メトロノームを聞きながらの練習方法が一般的。たしかに一定の効果はあるのでしょうが、実際のライブではメトロノームを聞けません。本番で聞けないものを頼りに練習するのは、どれほどの結果を生むのか疑問です。
リズムを足で取る方法も有名ですね。しかし、演奏中に足を一定に動かすことに相当慣れないと、そこに意識が取られ逆効果です。
また、リズム・テンポをカウントするときに「裏拍」を意識することが良しとされています。裏を意識することは確かに重要で効果もあるかもしれません。しかし、裏の取り方を決まったタイミングで計るには正確な体内時計を持っていないとテンポはどんどん崩れる(早くなったり遅くなったり)んですよね。日本人が苦手なのはこの体内時計のカウントなんですしょうね。
色々対策が挙げられているリズムの強化方法ですが、どれも「これなら!」という根拠に欠けます。
ちょっと脱線しますが、氷上競技の”ショートトラック”のトップ選手は、自分が1周〇.〇秒で滑っているかほぼ正確にわかるといいます。早く滑れればよいだけの競技では無いので、コンマ何秒を調節しているそうですが、どういった練習方法なんでしょうね。音楽のリズム感に活かせるのならぜひ聞いてみたいと思います。
あいにく僕にはショートトラック選手の知り合いはいませんので、独自の方法を紹介したいと思います。
リズムキープ、できないならいっそ得意な人に頼っちゃおう!というのが僕の結論。僕は、パーカッショニストと一緒に演奏する方法と、ルーパー(というエフェクター)を使う方法を実践しています。
弾き語りはリズムキーパーと一緒に演奏
リズムキーパーとは、パーカッショニスト=いわゆる打楽器奏者です。
人間の刻むリズムですので、多少の揺らぎはありますが、この揺らぎこそ人間味ですからね。パーカッションを聞きながら演奏すると、曲中でリズムか崩れそうになっても、なんとか持ちこたえられます。そして楽曲全体を締めてくれますので安心感が違います。非常に心強い”縁の下の力持ち”ですね。
仮にパーカッションの方と一緒に演奏自体が早くなってしまったとしても、曲全体は締まりますのでそれほど違和感が無いのが不思議です。「一人より二人」なのですね^^
ギターの弾き語りには、カホンやジャンベといった打楽器がよく合います。打楽器は、ギターには出せない音を補ってくれますし、リズムを常に意識する楽器なのでテンポキープはお手の物。さらに上手な人はコーラス(ハモリ)まで入れてくれます。少人数のユニット形式で演奏する場合に、一番最初に欲しい楽器メンバーです。
なかなかこの打楽器を演奏できる人はいませんが、粘り強く探す価値はあります。ただし、自分より上手い(リズム感の良い)相手と組まなければ、一緒に演奏しても二人でリズムがガタガタという結果になります。パーカッションをやっている方が全員リズム感が良いわけでは無いので注意が必要です。
最近は、カホンもだいぶ知名度が上がってきたようで、知り合いのカホン作家の方は、学校の授業の一環でカホン教室を開催することもあるそうです。最近も新聞に大きく取り上げられていて、カホン人気の高まりを実感したところです。
知り合いのカホンメーカーはCHAANY(チャーニー)という長野県岡谷市のメーカー。僕も1台チャーニーカホンを持っています(まだ叩けませんが)。音楽仲間が家に来た時などにセッションで活躍してます。なんとなく叩いてもそれっぽい音が出るところがカホンの良いところです。
カホニストとの演奏動画はこちらです。
オリジナル曲「チャーリー」
リズムが怪しい場面もありますが、なんとか崩れずに演奏できていますね。一人で演奏したらおそらくガタガタです^^;
一緒に演奏しているカホニストは「よーすけ」と言います。もともとドラマーで、ハモりも出来るので、プロのライブにも引っ張りだこです。やっぱり上手な人と音楽やると、自分も成長できますね!!
弾き語りのテンポキープはルーパーにお任せ
パーカッショニストの都合が付かないときには、ルーパーの使用も考えます。
ルーパーってただ単に音を重ねていくだけのものもありますが、クオンタイズといって、録音した音を平坦なリズムに均(なら)してくれる機能を持つものもあります。これ、非常に便利です。ルーパーに録音する際、そもそものリズムが崩れていると、それを繰り返してしまいます。クオンタイズ処理ができれば、リズムのフラつきを自動修正してくれるのです。
ルーパーの弱点としては、「慣れが必要」ということと、リズムがカッチリすぎて融通が利かないというところでしょうか。ルーパーって使ってみると、けっこう踏むタイミングが難しいんですよ^^;
ルーパー使いのトップミュージシャンは以前紹介したBernhoftです。
-
おすすめの弾き語りアーティスト(洋楽)ベルンホフト
ノルウェーのハイテク弾き語り兄貴!Bernhoft~バーンホフト~
続きを見る
リズムって、多少早くなったり遅くなったりするから、「あぁ人間が演奏してるんだ」って思えるんですよね。しかし機械はリズム感が完璧すぎて面白みがないとも言われます。そこは”ただの多重演奏”にならない工夫が必要です。Bernhoftのようにセンスがある人がルーパーを使うと、バンド演奏しているかのような厚みが出ます。天才は一味も二味も違います。
アコギにおすすめのライブ向きルーパー
ルーパーはリズムキープだけの機材としてではなく、自分の武器として使っていけると良いですね。使いこなせれば相当カッコいいライブができそうです。
僕が使っているルーパーは下記のタイプです。
TC HELICON ( ティーシーヘリコン ) / VoiceLive 3
ボーカルマイクもつなげる、まさにライブ仕様なマルチエフェクターです^^このVoiceLive3を完璧に使いこなしているミュージシャンはマシュー・サントスです。彼ほど自分のものにできればもう新しいジャンルと言っても過言では無いでしょう!
さいごに
自分で楽しむだけの弾き語りならば、テンポが速くなろうが、止まってしまおうが良いのです。しかし、ライブであまりにもリズムが暴れてしまうと、お客さんは乗り切れません。僕も特にライブではリズムが走ってしまう癖があるので、なかなかテンポキープを克服できずにいました。
弾き語りはリズムが自分で変えられる(決められる)ことがメリットであり、難しくもあります。その辺の”さじ加減”をうまく掴んで、人が聞きやすい演奏を目指したいですね!
僕も未だに特訓中ですが、リズム・テンポに悩み中の弾き語リストの参考にしていただきたいと思い、記事にしました。一緒に音楽を楽しめる同志ともいえるパーカッションの方が見つかるといいですね!
あなたにおすすめの記事はこちら
➡「弾き語り上達のコツその4:リズム感の鍛え方とキープのコツ」