アコギの弦は緩める・緩めないどっち?30年弾いてきた僕の見解

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エレキギターにしろアコースティックギターにしろ「弾いたら弦を緩めておく」という保管方法を聞いたことありませんか?ギターの構造上、鉄の弦をずっと張っているいる状態は良くないようにも見えます。

僕は30年程ギターを弾いていますが、この意見には正解がありません。「緩める派」「緩めない派」それぞれの見解を僕なりに解説してみます。どちらも「なるほどなぁ~」と思える理由がありますので参考になさってください。

この記事の内容は次のとおりです。

演奏後、ギターの弦を緩める派の理由

「ギターを弾いたら弦を緩めた方が良い」という意見は、次のような理由から来ています。

  • ギターのネック・ボディへのストレスの低減

これは僕もよくわかります。冒頭でも触れましたが、ギターというのは常に鉄の弦で引っ張っている状態。この状態がずっと続けば、大部分が木でできてるギターへのストレスは相当のものと想像がつきます。何年も弾かれないで弦を張りっぱなしにしてあったギターと言うのはネックが反ってきます。弦の張力に負けて木が曲がってきてしまうんですね。

ネックが反る状態には2種類あります。「順反り」と「逆反り」です。通常弦を張りっぱなしの状態は、順反りが起こります。ネックが順反りしているギターは、指板と弦の隙間が開いてしまいますので、コードを押さえる時に非常に力が要ります。とても弾きにくい状態ですね。

そう考えると、演奏後は緩めてあげるのがギターへの優しさのような気もしますね。

弦を張りっぱなしで怖いのはネックの反りだけではありません。ギターのボディへの負担も大きいのです。

ギターのボディ側で弦を止めておく部位を「ブリッジ」といいます。弦の張力に負けると、このブリッジ周辺の木が盛り上がってくることがあります。こうなってしまうとさすがに素人では手の施しようがありません。(荒療治ですが方法はありますので、いつか解説したいと思います)

こういったことから、弦を緩める派には確固たる理由があるのですね。納得です。

演奏後、ギターの弦を緩めない派の理由

さて、「ギターの弦を緩めない派」にも納得の理由があります。

  • ギターは元々ネックにストレスがかかることを考慮されて造られているから、緩める必要は無い

というのが主な理由です。これも確かに納得ですね。アコースティックギターは8世紀にはその原型が出来ていたと言われます。8世紀といえば今から1200年以上前。そんなに長い歴史のあるギターですから、ギター職人はギターの弱い部分を熟知していて当然ですよね。そうなると、ネックのように反りやすい部分には金属棒を埋め込んだりして補強するわけです。この金属棒をロッドといいます。(ロッドが埋め込まれていないギターもあります)

ちょっとわかりにくいですが、上記写真の赤丸部分に、ネックに沿ってロッドが仕込まれています。(ギターによっては違う位置にロッドが入っている場合もあります)大抵のギターはこのロッドを回転させることでギターの弾きやすさを調整できます。

ロッドが入っていると、ネックの反りを防止できますし、仮にネックが反ってしまった場合にもロッドを回転させることで、反りを微調整できます。

通常、ギターは弦の張力を考慮して逆反り方向に力が加わるように作られています。この構造のおかげで弦を張ったときにネックが逆反りする力と、弦が順反りする力のバランスが取れ、安定したチューニングが実現できるわけですね。

弦を張った状態がネックと弦の張力のバランスが取れているとすれば、無暗に弦を緩めればネックの逆反りが起こるということになります。弦を緩めない派の意見も納得ですね。ネックが逆反りしたギターは、コードを押さえた時に弦が意図しないフレットにあたりまともに音が出ません。

ギターボディのブリッジ乗っている板の部分を「トップ板」と言います。このトップ板はギターメーカーにより材質も厚さも様々です。メーカーによっては、このブリッジ&トップ板が弦の張力に負けやすいので、弦のゲージを一番細いものを張るように推奨しているメーカーもあります。ゲージ太ければそれだけ引っ張る力も強い為、張力に負けて板が盛り上がってしまうんですね。

30年ギターを弾いてきた僕の見解

弦を緩める派、緩めない派、どちらの意見も「なるほどな」と思える内容です。長年の相棒となるギターですから、できるだけギターに優しい方法で扱っていきたいですよね。

僕はアコギ・エレキ含めて30年ほどギターを弾いてきました。そのなかで色んな意見に触れましたが、弦を緩めることにしています。理由は「先輩ギタリストの多くが緩める派」だからです^^これといって自分なりのポリシーがあるわけではありませんが、尊敬する先輩方は皆、「俺は緩めてる」という方が多いのです。

ギター弦を緩めると毎回チューニングの手間が出てきます。これは面倒ではありますが、チューニングのクセ付けに良いですよね。弦を張りっぱなしでもチューニングは必要ですからね。

どれくらい緩めるか

さて問題は「どれくらい緩めるのか」ですね。これは諸説ありますが、僕の尊敬するギタリストは「ペグを半回転緩める」と言われてました。僕も同じようにしています。半回転だと再チューニングが楽ですし、ネックの張力で逆反りしてしまうといったことにもなりにくい気がしています。感覚ですが^^;

このあたりの感覚はギターにもよります。「毎回半回転緩めてたらネックが反り出した」という場合は、弦を緩めない方が良いギターということになります。あなたのギターの状態をよく観察して、適切な扱い方を見つけてください。

アコギを長期保管する場合の弦の緩め方

ギターの弦は緩めない!決めた場合でも、ギターを弾かずに長期保管するような場合は、全弦緩めた方が良いでしょう。緩める量も難しいところですが、やはり半回転~1回転程度は緩めることをおすすめします。

僕の経験ですが、ギター教室をしていたときに生徒さんが持ってくるギターがひどかったのです。「弾き方がわからなくて何年も押入れで眠ってました~」というギターは弦が一度チューニングされたまま張りっぱなしだったものが多く、大抵のギターは順反りしてました。やはり長期で弦を張りっぱなしだと、ネックの方が負けてしまうんですね。

また、湿度管理されていないような状態で保管すると、ネックの反りが顕著です。基本的にはハードケースに入れて保管してください。大切なギターなら尚更管理はしっかりしましょう。


アコギ・ハードケース

ギターのサイズ別にハードケースにも種類がありますので買うときには注意が必要です。サイズを間違えてしまうとギターがケースに入らなかったり、入っても隙間だらけでガサガサ・・・ということになります。これでは湿度管理もできません。

まだお持ちでなければハードケースを準備しましょう。普段からギターをハードケースにしまうクセをつけておくと、弦の寿命も延びるんですよ!!

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ギターの長期保管の際は、ケースに除湿剤をいれることもお忘れなく!


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まとめ

ギターの練習後、弦を緩めている方って少ないようです。また、ギタークロスでちゃんと拭いている方も稀ですね。たしかに弦を緩めるのって面倒ですし、チューニングもやり直しですからね^^;練習後そのままギタースタンドへっパターンになりがちですよね。

ギターの弦を緩めることについては賛否ありそうですが、あなたのギターの様子を見ながら弦を緩めるか緩めないか判断しましょう。何が正しいかではなく、どんな保管方法があなたのギターに最適かが大切です。

思い出しましたが、ギター専門店でギターを試し弾きさせてもらうときに店員さんがチューニングしてくれると思います。このとき、かなり緩いところからチューニングしてくれてませんか??やっぱり楽器のプロは緩めているんだな~と感じた一幕でした。

自分のギターをチェックしたらネックが反ってた!!という方は以下の記事をご参考に♪(あくまでも自己責任でお願いします。)

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Y.Tamai@C4M

たまいやすゆき/1980年生まれ。ギター歴30年/弾き語り歴17年。サラリーマンでエンジニアをしながら、「たまいよーすけ」名義のアコースティックユニットで年間20~30本のライブを継続中。◇プロフィール詳細◇ライブのご依頼:呼んでいただければ全国どこへでも♪

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