「弦は切れるまで交換しない」。ギター初心者あるあるですね。アコギの弦は金属です。空気に触れ、人の手に触れているうちにどんどん酸化(サビ)していくことを考えると、音質が悪くなる前には換えたいところですね。チューニングも不安定になりますし、切れやすくなります。
当記事では次の内容をまとめています。
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アコギ弦の交換時期の目安
僕の実践している交換のタイミングを記しておきます。
- ライブの前日
- チューニングが合わなくなってきたと感じた時
- 上記以外で1カ月以上張りっぱなしの時
ライブの前日に変える理由
弦をライブ前日に変える理由はチューニングが安定するからです。ギターの弦は張ってすぐは、まだ伸びるためチューニングが不安定になります。弦交換後「あれ?またチューニング狂ってる」と感じるのは弦の性質なんですね。1日前に弦交換して、しばらく弾いておけば、ライブ当日にそれほどチューニングの狂いも感じずに演奏できます。僕の実感ですが。
ホールやドームなどの大きなステージで演奏するようなプロギタリストは”リハーサルで弾いた弦は本番では弾かない”そうです(もちろん全員がそうではありません)。ギターもたくさん持っていますし、ギターのメンテナンスをしてくれる「ギターテック」というパートナーと契約している場合が多いです。ギターテックは、張ってすぐの弦の伸びを調整するような道具を使って、本番で使うまでにチューニングが狂わない弦の状態にしてくれます。
さすがに一般のギタリストにはギターテックを雇うお金もありませんし、弦交換くらいは自分でやりますよね。ですので、チューニングがある程度安定する「前日」が理想かなと思います。前日なら、もし弦交換中に切ってしまっても、買ってこれますしね^^
弦が錆びてチューニングが合わなくなる理由
弦は製造された瞬間から錆び(酸化)が始まっています。金属弦の宿命ですね。弦交換時に人の手に触れることで、この酸化のスピードが格段にアップし、あっというまに劣化して音質もかわります。
酸化・・・というくらいですから、本来の性質が変わってしまうことを言います。当然音に影響が出ますよね。また、錆びは酷いと目に見えるくらい弦に付着します。こうなると、そもそもの弦の太さ自体が変わりチューニングの精度に影響が出ます。
解放弦ではチューニングが合っても、ハイフレットのコード等で音が大きくズレてくるのはこのためです。
チューニングが合っているかズレているかに無頓着なギタリストもいますが、聞いてくれる人のためにマメに弦交換しましょう!あなたより耳のいいひとが聞いていれば、きっとガッカリされてしまいます。
月1回弦交換する理由
月に1回は弦交換する理由は「新しい弦の音が好きだから」ですね。弦も張り替えてからまったく弾かずにハードケースにしまってあれば、めちゃくちゃ錆びるということもありません。錆びてないのに弦を換えるのはもったいない!と思われるかもしれませんね。
しかし、新しい弦の響きは、まるでギターが蘇ったような心地よさがあります。気分もリフレッシュです。ギター弾きのなかには、張り替えてから3日目の音が一番好き!といった方や、錆びて切れる寸前の音も捨てがたい、という方もいます。
ですので、定期的に交換する理由が無ければ、自分ルールを作ってギターを楽しんでください。ギター弦も定期交換となると安いものではなくなります。お財布と相談して、ここぞ!という時だけ変えるルールでも良いかと思います。
アコギの弦交換、切れた1本だけでよい?
ギターの弦は”バラ売り”があります。
1弦だけ切れた~や2弦が切れやすいからバラで持ってる、という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、弦は1本切れたら(本当は切れる前に)全部変えてください。切れた弦だけ新しい音がして、他の古い弦との音のバランスが崩れるからです。ただ、ギターの弦交換は面倒なんですよね^^;僕も得意ではないですが、もう30年近く弦を換えているのでさすがに慣れました。6本15分くらいで換えれるでしょうか。
「音のバランスは気にならない」、というあなたはもう少しご自分のギターの鳴っている音に注目してくださいね。古い弦と新しい弦ではチューニングの精度が変わりますし、音質も違います。弦のメーカーは一緒でも、弦の劣化具合で音質はずいぶん違うのですよ!また、指のすべりも違えば色味もサスティーン(音の伸び)にも差が出ます。
「俺、プロじゃないし音のバランスとかいいや」なんて考えているあなた!それでは上達しませんよ!!6本の弦は一気に交換する癖を付けましょう!よっぽど格安の低品質な弦を使っているということがなければ、弦交換の際に新しい弦が切れてしまう、なんてことはありません。
アコギ弦の寿命ってどれくらい?
エリクサーのような超寿命の弦は除き、普通のブロンズ弦で「弾いてる時間で正味24時間」という記述を見つけました。2週間と書かれているページもありますね。ほとんどのメーカーは寿命を定めていないようで、「音が劣化したら交換」=寿命ということになりますね。
アコギ弦は上述の通り、常に酸化が進んでいます。もしメーカーで弦の寿命が公表されていたとしても、自分の感覚を信じて「この音になったら交換」「チューニングがここまで合わなくなったら交換」といったルールを持てると良いですね。
僕は、ライブ前には必ず交換しますし、ライブが数か月無い時でも、音が死んでるなと思ったら交換しています。ギターにとって弦交換は衣替えみたいなもんです。定期的に新しい服を着せてやりましょう!
「切れるまで使う」といったことの無いようにしたいですね。張り詰めた弦が切れるのって、けっこう危ないんですよ!
アコギ弦の寿命を延ばす方法
弦のサビを防ぐには、まずギターを弾き終わった後の弦のケアですね。ギタークロスというギターを拭く布をお持ちだと思います。このクロスで弦の方もしっかり拭いて、手の脂(あぶら)をふき取りましょう。脂ならついていてもいいんじゃない?と思われるかもしれませんが、この脂には錆びのもとになる水分も含まれています。どちらかというと水分除去のためのクロスですね。
ギタークロスは安いもので十分です。ギターケースに入れておき、「弾いたら拭く」という習慣をつけましょう!いつまでもキレイなギターでいてくれます。手垢ベッタリのギターより、毎回クロスで拭いてきれいにしてあげるほうが、愛着も湧いてきますよね。
演奏後のギターの保管も、ハードケースに入れておくと弦がサビるスピードが遅くなります。ハードケースは湿度管理ができるタイプもあり、ギターの保管に最適な環境を作り出します。「弦を拭いてハードケースに入れる」これだけで弦のいい音が続く時間は明らかに伸びますよ!ぜひ実践してみてください。
大部分が木で出来ているギターは、湿気に弱いため、ギターケース内に下記のような湿気取りを入れているギタリストもいます。特に日本のような温度・湿度共に変化の激しい気候では、こういった除湿は有効でしょうね。
さいごに
アコギ弦はたくさん種類があり、メーカーや弦の成分により寿命もまちまち。なかなか弦の換え時ってわかりません。
最低でもライブなど、人前で演奏する時には換えるようにしましょう。演奏中に弦が切れるのを防ぐためとチューニングの安定を図るためです。ライブともなると、いつも以上に力が入りますからね。
「弦が切れるまで換えない」方も多いですが、弦は錆びてくるとチューニングの精度が悪くなります。耳を養うためにも、良い音が続かなくなったら、そのタイミングで弦交換できるといいですね!
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