音楽に限らず、世の中には「成功体験」や「成功のコツ・秘訣」といった情報はあふれています。しかし、物事が成功するポイントは人それぞれ違い、人の数だけサクセスストーリーがある、と感じています。
成功談より失敗談の方がタメになり、身近に感じるのでは??と思い、僕が重ねてきた音楽活動における失敗談を記します。自分の失敗談を晒すことに、この年になると恥ずかしさも無いですが、こうやって列挙してみると本当にいろいろやらかしてきたんだなと感慨もひとしおです(汗
ご迷惑をかけた皆様には改めてお詫び申し上げるとともに、今後、同じ過ちを繰り返さないよう気を引き締めていく所存ですm(_ _)m
それでは行ってみましょう!
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歴20年~音楽活動での失敗談をまとめてみた
体調管理編
体調面での失敗は「指を怪我した」「風邪を引いた」といったように、ライブのパフォーマンスに影響が出てしまい、お客さんやライブ主催者に迷惑をかけてしまったことがあります。
たとえば、僕は自宅に薪ストーブがあるので、1年中薪づくりをするのですが、薪を作る作業ってけっこう怪我と隣り合わせなんですよね。斧やチェーンソーは使いますし、薪自体も相当重いので、指を挟んでしまって怪我をすることが多いです。
ライブ前日に薪で指を挟んでしまったときは相当焦りました。左手の指だったので、痛くて指が曲げられず、コードがうまく抑えられない状況です。ライブ中はアドレナリンが出ているためか、痛みを感じずに強引にできましたが、やはり体調に不安を抱えてのライブは絶対にダメですね。「風邪を引いてる」「怪我をしている」という本人の事情は、見に来てくれたお客さんには一切関係ありませんからね。体調管理もアーティスト活動のひとつ、と強く認識する必要があります。
余談ですが、ギタリストのジョー・サトリアーニは、ツアー中は、自分の食器すらも洗わないよう心がけてるそうです。要するに、極力ギターを弾くこと以外に手を使わない心がけをしているということですね。さすがプロ!気を付け方のレベルが違います。
練習不足編
僕は「自分のオリジナル曲は歌詞カードを見ない」と決めているんですが、自分のオリジナル曲でも、常に歌っていないと歌詞を忘れてしまうんですね。ライブ慣れしてくると、ライブ前の練習がおろそかになります。「前回うまくいったから今回も大丈夫だろう・・・」そんな考えを起こして、惰性でライブをするようになると、必ず失敗します。
僕の場合は、”歌詞のど忘れ”という形で現れます。見ているお客さんの側からすると、ノってる時に歌詞を忘れられるとどうでしょう??あまり気持ちの良いものではありませんよね。歌詞カードを見ない!という自分のポリシーを通すことが大切なのか、お客さんに気持ちよく聞いてもらう方が大切なのかは、天秤にかける必要もありません。もちろんお客さん優先ですので、どうしても練習時間が取れない時は、歌詞カードを見るようにしています。
とはいっても、いつも歌詞を見て下を向いて歌うようでは、喉がしまってしまい大きな声が出しにくいですし、目線が下がるとお客さんとのコミュニケーションも撮りにくくなります。
お金を頂いていようが、無料で歌おうが、お客さんの時間をいただいているわけですから、練習不足は失敗の言い訳になりませんよね。耳の痛い話ですが、心していきたいと思います。
コミュニケーション不足編
意外と多いコミュニケーションの不足による失敗。音楽活動=他者とのコミュニケーションと言っても良いほど、人とのかかわりで音楽は成り立っているのだなと感じます。
たとえば、ライブを企画してくれた主催者と打ち合わせるようなケースは多いのですが、ここでしっかりコミュニケーションが取れていないと、「お客さんは誰が呼ぶのか」「ライブの機材は誰が用意するのか」「当日の準備は誰がするのか」といった細かいことが解決できておらず、万全な体制でライブができません。
こういったミスを防ぐためには、ライブ主催者の方に確認するためのチェックシートなどを作って、毎回同じやりとりをするのがベストだと思います。
また、ミュージシャン間での意思の疎通という意味でもコミュニケーションは大切です。たとえば、バンドなどを組んで複数人で音楽をする場合などですね。「言わなくてもわかってる」「言ってメモるくらいならガマンしよう」という状況が続くと、必ず人間関係が上手くいかなくなります。自分も思いを言う、そして相手にも発現しやすい状況や雰囲気を常に作ることが大切ですね。僕はこれができずに何度もバンドを解散してきました。
誰かとコミュニケーションを円滑にとることって本当に難しいです。しかし、何のためにコミュニケーションをとるのか?を考えた時に、答えは出てるんですよね。「お互いの為であり音楽の為」なんです。そう考えると、コミュニケーションも音楽活動のひとつ、と認識して良いのではないでしょうか。
計画不足編
僕は常々、音楽活動には戦略が必要だと思っています。
戦略・・・他の言い方をすれば「計画」ということもできますね。最初は思い付きでもいいんですが、音楽を通してやりたいことがあったときに「いつまでに」「なんのために」「どんなゴールを目指すのか」といった具体的なビジョンが見えていないと、大抵その思い付きは失敗します。
僕の例でいうと、まずプロミュージシャンを目指して上京したことは失敗でした。上京したことに関しては「経験値」としてのリターンはありましたが、ミュージシャンとしての成長はありませんでした。詳しくは下記記事で紹介しています。
➡「【失敗談】レコード会社との契約でお金がかかる場合、あなたはカモかも?」
また、僕は機材の購入での失敗を繰り返しています。
特にレコーディングに関する機材ですね。セールや新作などが出ると、どうしても気になってしまいますよね。「この機材があれば、もっと柔軟にレコーディングできるんじゃないか?」「この機材で僕の音楽の幅が広がるんじゃないか?」という思いで買ってしまいます。
しかし、機材は買った後”使いこなす”という大きなイベントが待っています。結局使いこなせなければ、どんな機材でも有用に使えないんですよね。ちょっと変わった音を出すために数万円つぎ込むのはお金に余裕のある人のすること。「本当にその機材が必要なのか」「その機材を使いこなすだけの時間があるのか」「その機材は自分の音楽にどんな未来を提供してくれるのか」といった思考が抜けていると、「とりあえず買ってみる」というスパイラルから抜け出せません。
とりあえず買ってみる。これは大切な事かもしれませんが、使っている時間があるのか、といった買った後の要素も考慮しなければ、「使わない機材」をタンスにしまいこむことになります。僕もそういう失敗を繰り返してきてやっと、物の買い方のルーチンが出来てきた気がします。
計画に関する失敗では、僕は天気を見誤ってライブをドタキャンしたことがあります。
関西方面での冬のライブだったのですが、大雪で交通がマヒし、会場まで行けないという状況でライブ当日にドタキャンしてしまいました。ライブ会場周辺はそれほどの雪では無かったため、ライブは開催されました。
主催の方は、「バスが出ないんじゃしょうがないね~」と許してくれましたが、雪の予報は事前に分かっていたこと、前日入り等すれば、いくらでも会場には迎えたと思うと、過去最大のミスだったなと今でも思います。ライブというのはひとつひとつが新しいお客さんと出会うチャンスです。そのチャンスを自分のミスで失ったのですから、大きかったですね~。
これ以来、真冬の遠征ライブは最初からお断りしています。
なぜ失敗が起こるんだろう?
数々の失敗を重ねてきた僕ですが、これらの失敗には共通点がありました。
それは、自分は大丈夫という慢心です。
- 風邪は引かないだろう
- ケガはしないだろう
- 天気は大丈夫だろう
- 自分は騙されないだろう
音楽的に根拠のない自信を持つことは大事ですが、他者に迷惑をかける可能性がある内容で「都合の良い方向に自信を持つ」ことは危ないですね。
また、一度失敗したらそこから学ばなければ、音楽活動でもっとも重要な「信用・信頼」を失ってしまいます。良い曲を書いたりギターが上手くなったりするために信用・信頼は必要ありませんが、音楽で活動するためには、あなたを信用・信頼してもらってライブのオファーを頂いたり、CDを購入してもらう必要があります。
センスや個性だけでは、ミュージシャンとして思うような活動ができない、ということをいち早く気づくべきです。失敗しなければそこは学べませんが、できれば、「できれば大きな失敗で何もかも失った」なんてことが無いよう、僕の失敗談を参考にしていただければと思います。
まとめ
相手がいる状況で失敗を重ねると、
「信用・信頼」を失う
これだけはあってはいけない失敗です。ただ、人間ですから、どうしても失敗してしまうことはあるでしょう。「ライブに遅刻してしまった」「ライブをドタキャンしてしまった」などですね。これらはもう、その後の自分の行動で取り返すしかありません。信用・信頼を築くのは時間がかかりますが、失うのは一瞬です。愛用のギターを失うより重い「信用・信頼」ですから、よくよく日々の行動を見直したいところですね。
ただ、失敗をおそれてチャレンジを忘れてしまうと、人間的な成長が止まります。
大事なのは、自分の失敗が他者に迷惑をかけることになるかどうかの見極めです。「また高い機材を買ってしまった・・・orz」は自分の懐が痛むだけですが、ライブなどでたくさんの人がかかわるイベントでは、迷惑がかかる失敗を起こさないよう努力し続ける必要があります。
過去の失敗は話のネタとして笑って話せますが、同じ失敗を繰り返さないことで、人としても成長していきたいですね。
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