1本は持っていたいエレガットギター。
クラシックギター(ガットギター)の音色は、スチール弦のフォークギターには無い、なんとも言えない優しい甘美な音色ですよね。自分の楽曲レパートリーの中にも、クラシックギターの音色で演奏したらきっとハマる!と感じている楽曲も多いのではないでしょうか?
僕は30年程ギターを弾いていますが、「弾き語リストの立場から見る、弾き語りに最適な弾きやすいエレガットギター」を吟味し、実際に購入しましたので、レビューと弾きやすいエレガットの選び方を紹介します。
エレガットをご検討の際はどうぞご参考に^^
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弾き語りに最適な弾きやすい機種の選び方
ただ一口に「弾きやすい」と書きましたが、"ハード的に弾きやすい"という意味はもちろんのこと、良い音で鳴ることは大前提です。エレガットギターの場合、ピックアップと相性が良ければ、2~3万円のものでもアンプからの出音はそこそこのものが多いのです。
しかし、アンプを通さずに生音で演奏したときの音の寂しさは「やはり2,3万円か」となります。練習時はアンプを使わずに練習することがほとんどでしょう。そのたびにギターの生音を聞くのですから、あなたの耳が肥えていくほどに、ギターの音に不満が出てきます。やはり生音でも気持ちの良い音がする、という条件は外せませんね。
生音が良くてアンプからの出音も良い、そして弾きやすい。条件が増えるほど金額も上がっていきます。やはり10~20万円前後の予算は必要でしょう。
弾きやすい(押さえやすい)エレガットとは
それでは、ハード的に弾きやすいエレガットとはどういうものか見ていきましょう。
写真の黄色枠の中にある白いバーを「ナット」といいます。ガットタイプのギターは、このナットの幅がフォークタイプのギターより大きくできています。
アコースティックギターの標準ナット幅がおよそ42mm~45mm程度なのに対し、ガットギターは48㎜~52mmとかなり太く感じます。ガットギターと言うのはそういうものです。
ですので、フォークタイプのギターやエレアコから急にガットギターに持ち変えるとかなり握りに違和感があり、早速には弾けません。わずか2~3mmの差でもプレイに影響が出ます。ガットギター自体は弦がナイロン製ですので、押さえやすい(弦を押す力がそれほど要らない)という利点があります。慣れて行けば、ナット幅が広くても苦にならなくなるでしょう。通常のナット幅のガットギターで弾き語りをする方もたくさんいますしね。
しかし、フォークタイプのギターと、ガットギターを頻繁に使い分けるような場合、あまりにも両者のナット幅に差があると、手の感覚が対応できずミスをすることが考えられます。
そこで、弾きやすいエレガットの条件として、僕はナット幅ができるだけ今使っているフォークタイプのギターに近いものとして探しました。当然、こういったナット幅を狭めてあるタイプは各メーカーから出ていますので、探すのには苦労しません。あとは生音とアンプからの良い出音ですね^^
音に関しては実際にお店を回って弾き比べて来ましたので下記でレビューします。
エレガットのおすすめ機種5選
上記で示した「弾きやすいガットギター」に当てはまるギターを試奏し、実際に購入して来ました。”ナット幅が狭いエレガットギターで生音&アンプの出音が良い”というだけで、かなり商品は絞られてしまいました。その中でも、これはおすすめできる!と僕が太鼓判を押したエレガット5本を紹介します。
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おすすめのエレガットNo.5
僕がギターを見に行った当初は、日本製のギターは頭になかったのですが、見に行ったお店で弾かせてもらって心が揺らいだのがこのギター。高峰ギターは岐阜県に工場があり、一度工場見学をさせてもらったことがありますが(誰でも申し込めます)、実際に職人が手作りで1本1本作っている姿を見ると、日本のギターの作り込みはやはり丁寧だなと思います。
このギターの特筆すべき点はナット幅がなんと42mm!!フォークタイプのギターと一緒です。ガットギターへの乗り換えが心配な方にはこれ以上ないギターだと感じました。生音の音量も弾き語り練習には問題ないほどあります。試奏したときのアンプがエレキようのアンプだったのでゴリゴリした音でしたが、高峰はギターの内部の回路も自社製でこだわって作っていますので、一般的な良い音は熟知しているメーカーです。ちゃんとしたエレアコアンプにつなげば、甘美な音を奏でてくれるでしょう!
僕にはボディ形状がどことなくしっくりこなかったことと、ヘッドのデザインが気に入らず購入には至りませんでした。
おすすめのエレガットNo.4
国産メーカー製エレガット2本目の紹介です。K.YAIRIは海外にも多く輸出している超名門ブランドですね。店員さんの進めるままに弾いてみましたが、このギターもナット幅46mm程度で弾きやすい!高峰ギターと違って、ボディやヘッドの形状に個性を出さず、「王道」といった作りが好印象でした。
ギターの作り込みに関しては高峰の国産ギターの方が好みでした。しかし、まさにエレガット!といったこのシルエットはたまりませんね^^
問題の音ですが、良い意味で個性の無い(主張しない)音色と感じました。これはアンプを通しても一緒でした。弾いただけであのメーカーの音だ!というように個性が際立つ音っていうのは使いにくい場面もあります。ギターはとにかく脇役、メインはわたし(歌)。といった弾き語リストにはおすすめできるギターです。
僕があえて国産メーカーから選ぶならこのギターを選ぶと思います。
おすすめのエレガットNo.3
CORDOBA ( コルドバ ) / GK Studio Negra
本命候補の一つであったCORDOBAのエレガット。CORDOBAなんてメーカーはエレガットを探し出すまで知りませんでした。巷での人気と、かのジプシーキングスが使っているという触れ込みで、かなり気になっていて置いてあるお店を探していました。
スパニッシュスタイルの伝統を受け継いだとされるその音は、たしかにコンプの効いたような粒立ちの良い音で、かなり個性が際立っています。でも耳に痛い嫌味な音という感じはありません。力強いストロークプレイにも対応できそうなパンチのある音です。音量も弾いた中では一番大きな音だと感じました。
しかし、唯一の弱点がナット幅が50mmあること。僕の中の弾きやすい条件から外れます。手の大きい方向けのギターですね。しかし、この値段でこの音は捨てがたいものがありました。エレガットの予算は10万円~などと書きましたが、このGK Studio Negraは7万円前後。
ナット幅50mm覚悟で、一度試奏してみてください。このギターにわたしの手を合わせて行こうかしら?と思うかもしれません。アンプからの出音もさすがfishmanのピックアップシステム!と納得する素直な音でしたよ^^ナイロン弦のギターにはfishmanの相性は抜群ですね。
おすすめのエレガットNo.2
エレガットといえばテイラーといわれるほどの人気と実力を持ったギターです。テイラーのエレガットシリーズはモデル名に「3」が付くシリーズ以上が上級者モデルだと思っているので、「3」シリーズを探して弾きに行ってきました。
僕の大好きなJason Mrazも使っているテイラー。
やはり噂も実力も本物でした。人気はこのギターの持つポテンシャルならば当然ですね。ギターの代名詞とされてきたGibsonとMartinに並んだと言われるTaylorですから、マイナスポイントを探す方が大変です。ナット幅もテイラーのガットギターは47mmに統一されているようです。アコギからの乗り換え時は多少違和感がありますが、慣れることが不可能では無い幅だなと感じました。
生音もクリアーですでに完成された音が出ます。”ハッキリした音色”という印象でした。ギターと言うのは買ってから何年も弾き続けて弾き込んで初めて十分な音量、そして納得のいく音色になっていくものと思っています。しかし、テイラーにはこの常識は当てはまらないようです。買った瞬間から完成された音が出ている気分になります(ギターが育たないという意味ではありません)
アンプからの出音も非常に!!!良かったです。これはテイラーが出独自開発しているピックアップシステムのおかげでしょう。テイラーのフォークタイプのギターにも搭載されているESピックアップシステムです。fishmanピックアップの音も好きですが、テイラーエレガットのアンプからの出音には感動しました。この音の良さは、ギターを知らないお客さんでもわかるんじゃないかな!?そんな思いでした。
ギター自体20万円ほどしますが、実際に弾いてみると「20万円でこの音が手に入るんだ!頑張って働こう」と思いますよ(笑 僕がそうでした
しかし!!
最終的に僕はこのテイラーをフって、次に紹介するMartinのエレガットを購入しました。理由は「テイラーの人気に嫉妬」です。だって、テイラーのエレガット使ってる人多いんです。。。
おすすめのエレガットNo.1
Martinのエレガットって珍しいんです。エレガットをお店に見に行くときに、このギターだけは必ず弾いてみようと思っていました。僕は無類のMartin好きというわけではありませんが、Martinが数年前に満を持して発表したエレガットモデルは気になっていました。
実際に弾いてみると、フォークタイプのMartinギターのように「これぞMartinの音!」という感じはありません。生音もそれほど大きな音では無く、大人しささえ感じる控えめな音。自分の部屋で静かにこのギターを爪弾くイメージが湧きました。
僕はエレガットに音的な個性は求めていなかったので、このMartinの音はすぐに気に入りました。ナット幅も47mm程度で大きな違和感はありません。試しに自分の曲を弾いてみても、意外としっくりきました。
生音が大人し目の音だったのでアンプからの出音も同じような感じかな?と思って弾かせてもらうと、やはり落ち着いた音色です。Martinの長い歴史で培った”大人な音”という感じでした。
最後までTaylorかMartinかで悩み抜きましたが、自分好みの良いギターに出会えたと思っています。たくさんのギターを弾き比べて決められたのが良かった!これで、これからエレガットを探そうとしている弾き語リストに自信をもっておすすめできるというものです。
Martin OOOC Nylonで行ったライブ動画をご覧ください。
さいごに
僕も貧乏性ですので、なんとか「安くていいものを!」と中古や、海外のわけのわからないギターに手を出しては失敗を繰り返してきました。しかし、結局自分が納得するギターはそこそこの金額だったりするのですよね。
ちゃんと使えば高いギターも無駄になりません。自分にはまだ安いギターでいいやと思えばあわてて高額機種を買う必要もありませんしね^^
僕は、「ずっと使うし、どうせ買うなら弾きやすくて生音が良くて、アンプからの出音も最高な1本が欲しい!」というワガママを叶えてくれるギターを探し求め、そして出会うことができました。高い買い物でしたけど、満足してます。
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