ギターには、カポ(正式にはカポタスト)をはめることで楽曲のキーを瞬時に変えられるという大きなメリットがあります。コードの押さえ方はそのままで、キーが変えられるのは、ギターのようなフレットのある楽器の大きな特徴ですね。
ひと口に「カポ」と言っても、メーカーも性能もデザインも様々です。おすすめカポの紹介と、カポをはめる時の注意点をお伝えします。
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アコギ用のおすすめカポ3選+α
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PLANET WAVES ( プラネットウェイブス ) / NS CAPO
僕の尊敬する先輩ギタリストがこぞって使っているのがこちらのPLANET WAVESのカポ。値段も2,000円程とお手頃です。カポをはめる時に自分でネジを締め込んで止めるタイプです。
クリップ式のように洗濯バサミを止める感じで挟むタイプも人気ですが、クリップ式は締める力が調節できないタイプが多く、チューンニングが狂いやすいというデメリットがあります。カポは、はめるだけでチューニングが狂います(弦を6本一気に押さえるため、ギター自体が引っ張られてチューニングに影響があります)。自分の力で締められれば、チューニングの狂いは最低限に抑えられますので、こういったタイプは重宝します。
また、この NS CAPO(PW-CP-02 Black)はアルミ製です(素材が違うシリーズもありますので注意してください)。非常に軽く、落としてもそうそう壊れないのが特徴です。
一時期「エリック・クラプトンが使っている!」と人気になったG7thカポですが、カポとしては非常に重く、落として壊してしまう人が続出しました。僕もその一人です。当時1個6,000円ほどしたので、壊れたときは本当にショックでした~。カポってよく落とすんですよね^^;
*注 G7thカポ:今は改良版となり、落としても壊れにくい構造になったようです。
ちなみに、クラシックギターの方向けのNS CAPOもあります。➡ NS CAPO for Classic Guitar
SHUBB ( シャブ ) / C1
こちらもPLANET WAVESよりさらに人気&定番カポです。PLANET WAVESとの違いは「締める力をギターに合わせて事前にセッティングしておける」ことです。これは非常に便利ですね。本来はフレットに応じて締める力を変えるべきですが、5~7fにカポをはめることが多いければとくに設定を変えずに、一度決めた締め強さで使い回せるでしょう。
また、金属でできてますので、自分で切断してオリジナルカポを作ることも出来ます。まったくおすすめはできませんが、僕の場合、6~3弦だけ押さえるカポが欲しくて、自宅のサンダーで切断し、特定の楽曲に使うだけの専用カポとして活用しています。
SHUBBのカポも2000円前後で手に入りますので、お得かつ安定のカポとして世界中で愛用されています。
※SHUBBカポも、ギターのタイプにより(エレキ用、アコギ用、クラシック用など)モデルが違いますのでご注意ください。間違ってカポを装着すると、ギターを傷めてしまいます。
クリップ式でおすすめのカポ
クリップ式のカポはチューニングが狂いやすいと書きましたが、現在はそのあたりを改善してきているメーカーもあります。クリップ式カポのメリットは、何といっても片手で装着できるところですね。カポを使わない時は、マイクスタンドやギターのヘッドに止めておけますし。その手軽さゆえ、ユーザーが多いのも納得です。
PLANET WAVES NS Tri-Action
PLANET WAVESのクリップ式カポバージョンです。クリップ式の弱点”バネの強さ”に対応すベく、バネがネジ式で調節できるようになてっています。その分デザイン性が損なわれましたが、「片手での使用を捨てがたいが、チューニングがガタガタになるのも困る!」という方にはうってつけ。
値段も今は2,000円弱で落ち着いていますので、お買い得といったところでしょうか。クリップ式でこの手のバネ調整できるタイプを選ばれたギタリストを見ると「わかってるなぁ」と思いますね^^
僕はもともとクリップ式のカポを10年ほど使っていました。昔は、バネの力を調整できるクリップ式カポなんてなかったんです。その頃は、”カポはチューニングがガタガタになるもの”と、半ばあきらめて使っていました。クリップ式の強いバネ力は「カポをはめてもチューニングが狂うし、カポを外しても狂う」んですよね。今は便利なカポが出ていて素晴らしいです。
クリップ式番外編
こちらはSHARK CAPOといって、まさにサメカポですね。バネの強さは調節できませんので、都度チューニングが必要になりますが、見た目重視の方にはこれ以上ないカポじゃないでしょうか^^
学生さんと対バンしたときに、女の子がこのカポを使っていてびっくりしました。これはナイスアイデア!!ですね。いつ噛みつかれるかビクビクしながら使うことになりそうですが、間違いなく注目の的でしょうね(笑 見た目のインパクトは大事ですよ
チューニングの狂いにくいカポの使い方
カポをすでにお使いの方は痛感しているかと思いますが、カポは装着するだけでチューニングが狂います。高いフレットは特にチューニングがバラつきますよね。これは、カポをはめた後にチューニングをし直せば良いのですが、できればチューニングもサクっと終わらせたいところ。
そのためには、なるべく音が狂わない位置に、適正な強さでカポをはめる必要があります。
カポをはめる位置は、フレット寄りです(写真では左がギターボディー、右がギターヘッドです)。たまにド真ん中にはめる人が居ますが、これだと、弦をしっかり押さえるために余分な力がかかり、はめたときのチューニングが狂いやすくなります。また、演奏中に徐々に音がズレてくる原因にもなります。
上記写真のように、フレット寄りが理想ですが、フレットにあまり近すぎても音が詰まったりしますし、左手に当たったりして演奏の邪魔になります。適度な位置を早めに身に付けましょう。
カポをはめる強さは当然、「強すぎず弱すぎず」です。強すぎると、はめたあとのチューニングがかなり狂いますし、ネックにも負担がかかります。弱すぎれば演奏中にカポがゆるみ、弾くたびに音がズレていくでしょう。これは自分のギターの感覚で覚えるしかありません。
カポ脱着後のチューニングを忘れずに!
カポの脱着後はかならずチューニングを確認しましょう。どんなに良いカポを使っていても、カポの脱着時はチューニングが狂いやすいからです。
僕のカポの使い方としては、
- はめる時は耳でチューニング
- 外した後はチューナーでチューニング
です。カポをはめたときには、チューナーで音を拾っても音名に#などが付いてしまい混乱します。不快な響きになっていないか、耳を信じてチューン具しています。カポを外した後は、普段通りチューナーでチューニングですね。
個人的に気になっているカポの紹介
カポの世界も日進月歩です。知らない間に非常に魅力的なカポが発売されていました。
テイラー・スウィフトに憧れた愛娘Thalia(タリア)の為に、クリス氏が70以上ものプロトタイプを製作し、試行錯誤の上 満を持して完成したカポタスト・・・機能性とギター装飾とを兼ね備えた話題の高品質カポタスト、Thalia(タリアカポ)です。
このカポ、3~4年前から気になってはいるのですが、僕の周りでは一向に話題にならないので手を出せずにいます。価格が1万円~3万円台と非常にお高い!!まぁ煌びやかな装飾を見れば、お値段も納得なんですが。カポというより宝石ですよね。
装飾も、施されている石やカラー違いのモデルがたっくさんあって、選ぶに選べません。金ピカのカポなんてちょっといやらしいですが、ギターのパーツ(ペグなど)が金色なら、カポも金色でもおかしくはないですよね。
このタリア・カポなら、カポが他のギタリストと被って、「あれ?俺のカポどっちだっけ??」ということもまずなくなりそうです。
僕は宝石には興味がありませんが、”人と違う”ということには敏感です。このタリア・カポ、使ってたらライブなどでギター談議に花が咲きそうですね!もし購入したらこのBlogでレビューしますね!
さいごに
僕自身、カポはチューニングさえ適正に保ってくれれば、安いもので十分かなと思っています。上述の通り、お高いG7th カポで痛い目に合っているので(笑)
カポは気軽に使える方がいいですよね。カポを使う曲がたくさんある場合、特にそう思います。
昔のようにゴムで押さえつけるカポはほとんど見なくなりましたが、あのタイプが一番ギターを傷つけないかもしれません。カポも進化していますので、また新しいメーカーや製品が出てくることと思います。それでもやはり、昔から変わらず使われているカポは安心して使えますね^^