おすすめの弾き語りアーティスト第7弾。今回はデュオです。
デュオの魅力はなんといってもハーモニーでしょう!僕もパーカッションとのデュオでライブ活動しているのでわかりますが、やはり一人の時とパワーが違います。表現できる音の数が増えると、一気に音楽性も広がるんですね。
アコギ弾き語りデュオの魅力たっぷりのキングス・オブ・コンビニエンスを紹介します。
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キングスオブコンビニエンスとは
ノルウェー王国の弾き語りデュオ:キングスオブコンビニエンス。アイリック・ボー/アーランド・オイエによる男性アコギデュオです。
まずユニット名がおもしろいですね。”Kings Of Convenience” 直訳するとコンビニの王様となりますが、「どこにでもあるコンビニのように自分たちの音楽を楽しんでもらいたい」という思いで付けられたんだとか。
音楽的にはフォークという部類で括られるんでしょうか。「21世紀のサイモン&ガーファンクル」なんて紹介されている記事を見ると、なんとなくそんな雰囲気があるな~と納得してしまいます。古いとか新しいとか、そういった時代性抜きで聞ける稀有なミュージシャンですね。まるで北欧の夜空に静かに揺らめくオーロラのような神秘的な印象です。
これまでに4枚ほどのスタジオアルバムをリリースしている彼らですが、アルバムは変わっても作風が一貫しているため、安心して聞けます。どのアルバムを聞いても雰囲気が一緒、とも言えますが。
北欧の音楽というとメタル系のギャンギャンな音楽のイメージがずっとありました。しかし、以前紹介したBernhoftのようなシンガーソングライター系のミュージシャンも多いんですね。しかも個性が突出してる。。。
ノルウェーの人口は500万人ちょっと。国土面積はほぼ日本と同じくらいなのに、個性的なアーティストが多いのは、お国柄なんでしょうか?どんな音楽を聞いて育っているのか気になりますね。
ノルウェーの公用語はノルウェー語ですが、歴史的背景から英語を話せる国民が多いようです。これがもし全曲ノルウェー語で歌われていたら、世界中に彼らの音楽が広まっていくスピードも遅かったでしょうね。僕も出会えなかったかもしれない。
キングスオブコンビニエンスの弾き語りスタイル
彼らの音楽の特徴は、ふたりともギターを弾いて歌うところです。楽曲によってはクラシックギターとフォークギターを使い分けているので、ギターの音色が少し違って、楽曲を引き立てています。
どっちがクラシックギターで、もうひとりがフォークギター、と決めているのではなく、ときにギターを交換したり、入れ替えたりしながら演奏しています。楽曲をよくするために、音色でギターを選んでいるんでしょうね。
僕も曲調に応じてフォークギターとクラシックギターを持ち換えて演奏することがあります。ギターが違うと曲の雰囲気も変わりますし、気持ちも切り替わるんですよね。
ギターが二人いると、「一人が伴奏、もう一人がソロを弾く」ということができますね。キングス・オブ・コンビニエンスもそのスタイルの曲が多くて、イントロや間奏でギターソロが聞ける曲が多いです。
彼らの弾くギター、かなり難しいことをしています。伴奏にしてもソロにしても、なかなか歌いながらあんなに弾けるものではありません。ボサノバチックな歯切れの良いクラシックギターに、ミュートやスタッカートを上手く使ったギターソロ。非常に気持ち良いですね。お互いの音を邪魔することなく、声も、主張しすぎることなく、すっと入ってきます。
こういった雰囲気がアルバムでも一貫して流れています。
キングスオブコンビニエンスのここを見ろ!
特に歌い上げるでもなく、淡々と歌われる楽曲が多いんですが、時々差し込まれるギターのフレーズが印象的だったりするので、聞いていて全然飽きません。彼らのライブ、すごく穏やかな演奏が多いので、聞いているこっちの肩の力も抜けます。
日本の音楽はサビを非常に意識して作られる傾向があります。曲の中の起承転結をはっきりさせる曲が多いですよね。そういう視点で見ると、キングス・オブ・コンビニエンスの楽曲はメロディがひとつの塊(かたまり)のように流れていきます。そしておいしいところでボーカルがハモったりして耳に残ります。
アイリックとアーランドは声質が似ているので、ハモったときに溶け合って非常に気持ちいいんですよね。歌い方も似ているし。多分ノールウェーなまり(?)の英語の発音も似ているんだと思います。仲良しなんですね^^
どこかフォークソング的なニュアンスもありますが、けっして古臭くなく、むしろ年代を感じさせないオシャレな雰囲気をまとっています。
僕も曲を作るときによく考えることがあります。「この曲はずっと歌い続けられるだろうか?」ということです。若い時しか歌えない曲ももちろんいいんですが、せっかく心血注いで作る楽曲、できるだけ長く歌いたいと思って作ります。キングス・オブ・コンビニエンスの曲を聞くと、彼らのようにいつまでも歌える曲を書いていきたいなと思うのです。
キングスオブコンビニエンスはこんな方におすすめ
こんな方におすすめ
- ゆったりした楽曲が好きな方
- 透き通った楽曲が好きな方
- 洗練されたオシャレな楽曲が好きな方
- フォーキーな楽曲が好きな方
テテのように、いつまでもフランス語で歌ってほしいアーティストもいますが、日本人にも馴染みのある英語で耳に入ってくると、じんわりと染み入ります。
特にkings of Convenienceのようなささやくような歌い方で少し哀愁のあるメロディは、ともすれば退屈なイメージが先行しがちですが、呼吸音さえ聞こえるようなシンプルな音づくりと二人の美しいハーモニーを聞いていると、日々の雑音がさーっと下流へ流れていくようです。有体な言い方ですが、”心のサプリメント”ですね。
キングスオブコンビニエンスの音源紹介
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おすすめのアルバムは2009年リリースの「Declaration of Dependence」。彼らのアルバムはどれも音が生々しくて好きなんだけど、このアルバムではとくにリバーブ(音の残響)が絶妙!というよりいつもより掛かりが深い曲が多いかな?リバーブは深すぎると嫌味になるけど、心地よく響いてる。音の一粒一粒が沁みます。
「Declaration of Dependence」には「Mrs.Cold」というTVでも流れているようなポップナンバーも収録されています。キングス・オブ・コンビニエンスの多彩な楽曲センスを体感するにはうってつけのアルバムです。
キングスオブコンビニエンス最新の来日情報
残念ながら来日情報無しです。
過去2回ほどの来日歴があるようですが、やはり日本では売れているとは言えない二人。それぞれソロ活動も盛んなようで、なかなかKings Of Convenienceとしてのツアーは組めないようですが、ライブで聞きたいな~このハーモニー。
せめてアルバムリリース毎には来日してほしいものです。
さいごに
キングス・オブ・コンビニエンス。日本にはなかなか居ないタイプのミュージシャンですよね。洗練された楽曲と、反則的な美しさのハーモニーで、デュオの魅力をたっぷり堪能させてもらいました。
デュオや多人数で活動してみると、一人での活動の良さを再認識することもあるかもしれません。音楽って、いろんな形で表現できるところが面白いですよね。いつも一人で活動されている方は、気の合うメンバーを探してみるのもありですよ^^
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